海外女子メジャー第3戦の全米女子オープンが開幕した。10日の世界ランキングに基づいて出場権が決まるリオ五輪に向けての最終決戦として注目が集まる今大会。野村敏京に続く2番手争いが激化している日本勢。今週時点の同ランキング42位で日本人2番手の…
海外女子メジャー第3戦の全米女子オープンが開幕した。10日の世界ランキングに基づいて出場権が決まるリオ五輪に向けての最終決戦として注目が集まる今大会。野村敏京に続く2番手争いが激化している日本勢。今週時点の同ランキング42位で日本人2番手の大山志保、同45位で3番手の宮里美香、同46位で4番手の渡邉彩香の3人のプレーから目が離せない展開となっている。
首のケガにより戦線を離脱していた大山。久しぶりの実践が大一番とあって、この日は4オーバー、106位タイと調子が上がらず、苦しいスタートとなった。2番手の大山の出遅れに対して、3番手の宮里は1アンダー、23位タイと上々のスタート。4番手渡邉は、2オーバー、67位タイ。大山の予選通過の結果にかかわらず、宮里、渡邉には上位争いが必須。第2ラウンドはプレッシャーのかかるラウンドとなりそうだ。
五輪出場権のかかる3人以外に、日本勢は7人が出場。五輪当確の野村は2アンダー、11位タイ。宮里と同じ1アンダー、23位タイグループに初出場の原江里奈、米ツアーメンバーの横峯さくらがつける。日本最終予選会から出場の佐藤絵美は渡邉と同じく2オーバー、67位タイ。堀琴音は3オーバー、89位タイ。2年連続出場の松森彩夏は6オーバー、125位タイ。アマチュアの澤田千佳は14オーバー、156位で最下位スタートとなった。
首位は韓国のイ・ミリム。8アンダーのロケットスタートで、エイミー・ヤン(韓国)、クリスティー・カー(アメリカ)、ミンジー・リー(オーストラリア)の3人が並ぶ5アンダー、2位グループに3打差をつけた。4アンダー、5位タイにアンナ・ノードクイスト(スウェーデン)、ブリタニー・ラング(アメリカ)、ケリー・タン(マレーシア)の3人が続く。
世界ランキング1位のリディア・コ(ニュージーランド)は1オーバー、52位タイ。今季絶好調のブルック・ヘンダーソン(カナダ)は4オーバー、106位タイと出遅れた。レクシー・トンプソン(アメリカ)は2オーバー、67位タイ。大逆転でリオ五輪韓国代表を目指すイ ボミは、4オーバー、106位タイに沈んでいる。
■リオ代表の座は渡さない!
明暗を分けた3人の初日
大山志保は大事な一戦を前に、前日の水曜日を休養にあてた。「ショッピングをしていました」とリラックスして望んだ初日。「いいゴルフはしていましたが、短いバーディパットが入らなかったのが大きかったです」と振り返るように、3番パー3ではあわや入りかけたショットから1メートル、4番でも上から2メートルを外した。前半こそ1オーバーで耐えたが、決めきれないパットで後半は苦しんだ。1バーディ、3ボギー、1ダブルボギーの76。「パットが入っていれば…。修正して明日は予選を通過したい」。巻き返しを誓う。
かねてから五輪出場を熱望していた宮里美香。今季の野村の大活躍により2番手争いに落ちてしまったが、悲願に向けてここにきて意地を見せた。「今日はいつもよりも多く、15回パーオンしました。かといってバーディチャンスが多かったというわけではありませんでした」と、パットでしのいだ。3パットしてもおかしくない状況で耐えた。「明日は午後スタートでグリーンも硬くなりそうです。高いショットが必要ですね」。まずは予選通過を目指す。
開催週の世界ランキング50位以内という出場カテゴリーにギリギリかかった渡邉彩香。五輪出場を絶対命題に掲げた勝負の第1ラウンドは、消化不良となってしまった。ロングヒッターの持ち味を生かしてパー5ではスコアを伸ばしたが、前半の4ボギーが響いた。「明日は60台で回ってアンダーパーまで戻したいです。午前スタートでグリーンも止まってくれると思うので、バーディチャンスを多くつくりたい」。逆転での五輪出場に向けて気合を入れ直した。