男子ツアー最終戦として、年間上位8選手で競い合う「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月11~18日/室内ハードコート)。形式や大会名称は今とは異なるが、1970年に東京で初めて開催されたのが最終戦の始まりだ。現在、史…

男子ツアー最終戦として、年間上位8選手で競い合う「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月11~18日/室内ハードコート)。形式や大会名称は今とは異なるが、1970年に東京で初めて開催されたのが最終戦の始まりだ。

現在、史上最高の選手の一人でありながら、まだ最終戦での優勝がないのが"赤土の王者"ことラファエル・ナダル(スペイン)。最終戦出場権を争うレース・トゥ・ロンドンで、2018年8月早々に出場権を獲得した。

32歳のナダルは、2006年に「テニス・マスターズ・カップ(現在のNitto ATPファイナルズ)」初出場を果たし、今回で計9回目の出場を予定している。同大会での最高成績は2010年・2013年の準優勝で、2010年はロジャー・フェデラー(スイス)に、2013年はノバク・ジョコビッチ(セルビア)に決勝で敗れた。2017年はグループステージ初戦でダビド・ゴファン(ベルギー)に敗れた後、大会を棄権という結果に終わった。

ナダルは今シーズン、5個のツアータイトルを獲得。4月のモンテカルロでは、決勝で錦織圭(日本/日清食品)を破り今シーズンの初優勝。5月の「全仏オープン」では、決勝で"次世代のクレーキング"と目されるドミニク・ティーム(オーストリア)をストレートで見事退け、自身の持つ全仏最多優勝記録を11回に更新した。

しかし、その後「全米オープン」準決勝で膝を痛め途中棄権。それから2ヶ月後に試合に臨む予定だった「ATP1000 パリ」では、試合直前に腹部の怪我により欠場を発表した。

AP通信によると、パリの記者会見でナダルは「ここ何日か、特にサーブをするときに腹部に痛みを感じていた」「ドクターに診てもらったところ、プレーするのは止めておいた方がいいと言われた」と説明している。

また、最終戦に出場するかという質問については、「わからない。本当にすまないが今は答えることができないんだ」と明言を避けている。

怪我の状態が非常に心配されるが、ツアー最終戦でナダルの躍動や初優勝を目指す姿を待ち望むファンは多いだろう。(テニスデイリー編集部)

※写真は2017年「Nitto ATPファイナルズ」でのナダル

(Photo by Ashley Western - CameraSport via Getty Images)