2018シーズンをセ・リーグ2位で終えたヤクルトスワローズの首脳陣に強力な助っ人が加入する。衣川篤史1軍バッテリーコー…

 2018シーズンをセ・リーグ2位で終えたヤクルトスワローズの首脳陣に強力な助っ人が加入する。衣川篤史1軍バッテリーコーチ、橋上秀樹2軍チーフコーチ、松岡健一2軍投手コーチ、福川将和2軍バッテリーコーチが新たに加わる。

橋上氏は現役時代をヤクルト、日ハム、阪神で過ごし、引退後は楽天、巨人、西武、日本代表でコーチを務めた。野村監督や原監督、辻監督を支えた名参謀だ。23年ぶりに古巣に復帰する橋上氏に話を聞いた。

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今回のチーフコーチは、一軍、二軍両方の役割、使命を再認識する良い機会

 

——23年ぶりのヤクルト復帰
「もうヤクルトに戻ることはないのかなと思っていたし、正直ヤクルトのOBという意識も薄れていました(笑)。小川監督とか高津二軍監督、宮本ヘッドコーチとも現役時代に一緒にプレーしていますし、懐かしいですね。クラブハウスが改修するということなので、どんな感じなっているのか非常に気になります。神宮球場は交流戦で行っていましたけど、クラブハウスには行くことがないので、楽しみですね。」

——二軍のコーチはほぼ初めて?
「プロ野球のコーチを10年以上やっていますけど、二軍のコーチは初年度の楽天で3ヶ月間くらいしか経験したことがなくて。経験はあまりないですけど、不安はないです。非常に楽しみですね。」

「よく言われるのが、一軍は勝ち負けにこだわって、二軍は勝つことよりも育成を第一にという事。でも、一軍であろうが、二軍であろうが、勝つことを大前提に闘うのは同じです。勝つ過程での育成というのが本来のものだと思うんですね。勝敗を度外視しての育成というのはプロ野球としてどうなのかなと思います。ただ、一軍ほど勝敗に神経をすり減らさなくて良いので、今まで勝ち負けにこだわって『このピッチャーをどう攻略するか』とか『相手チームからどうやって勝ち星をとるか』とか、目が悪くなるくらいパソコンと向かい合っていた生活が変わるので、少しは視力が回復するかもしれないですね(笑)。」

——一軍コーチを歴任してきましたが、二軍コーチはどういった思いで?
「色んなものを見つめ直さないといけないなと思っていた時期に頂いた話。去年あたりから、自分自身が傲慢になっている部分や、コミュニケーション不足だったところもあるなと感じ始めていました。なので、去年までの自分なら二軍と言われたら抵抗があったと思いますけど、今年に関しては二軍というのをある意味望んでいたというか、自然と受け入れられました。西武で3年間やってみて、改めて選手との接し方、監督コーチとの接し方を考えるいい機会になりましたね。なので、自分自身やコーチとしてのあり方を見つめ直すためには、二軍コーチというのは非常にいい機会だと捉えています。若い選手と灼熱の戸田で汗を流していきたいですね。」

コーチと選手と自分の距離感が見えづらくなってきていた

——二軍ではチーフコーチというポジションですが
「今までのコーチ人生で、最初だけ外野守備走塁コーチでしたけど、それ以外はヘッドコーチや作戦コーチというようなポジションでした。ある意味、曖昧な役職なんですよ。バッティングコーチなら打撃、守備コーチなら守備とか、はっきりしたものがないじゃないですか。」

「元広島の達川さんがソフトバンクのヘッドコーチに入る時に『橋上、ヘッドコーチとして最も気を付けている事は?』って聞かれた事があるのですが、『監督もやられたような大先輩に対して偉そうに言えないですが、あえて言うのであれば私は広く浅くを心がけています』と答えたことがありました。それぞれ担当コーチがいるので、ヘッドコーチやチーフコーチという人があまり深く入って教えすぎてしまうと、担当コーチの立つ瀬がないというか、その辺が難しいところで…」

——距離感が大事ということ?
「職域というか、どの範囲までやっていいのかという事が、自分の中で分かりづらくなってきたんですよね。最初はあまり考えなかったのに、いつの間にか、自分ではあまり意識がなかったですけど、入り込みすぎていたんだと思います。前は阿吽の呼吸じゃないけど、コーチと選手と自分の距離感が保てていたのが、見えづらくなってきていました。自分自身が傲慢なところもあっただろうし、一軍のヘッドコーチ、作戦コーチというものに慣れすぎてきた部分があったので、もう一度色んなものを見つめ直すために二軍というものは良いのかなと思っています。二軍でもチーフコーチという肩書きはついてしまいますけど、一軍はどうしても試合に勝ちたいという思いが強くて、立ち入りすぎてしまうところがある。けれど二軍だと、勝敗が全てではないので一歩引いたところから見られるかなと思っています。最近見えづらくなっていた距離感をもう一度確認したいという思いがあったので、二軍というのは今の自分にとってはありがたいです。」

——来年に向けて抱負を
「野村克也監督に言わせると、『一軍のコーチで大事なのは首から上』。頭で考えて、目で見て、口で伝える。今までは首から上を駆使してきたけど、来年からは首から下の部分も、若い選手と向き合ってやるには必要だと思うので、心身共に鍛え直してやっていこうかなと思っています。体も引き締めて、若い選手と一緒に真っ黒になって汗を流していきます。」

「ヤクルトも昨シーズンは2位になったので、目指すところは1位しかないです。若い選手の底上げをして、一人でも二人でも、一軍の戦力になるような選手を送りたいと思います。」

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。