現在世界2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、右肘の不調からの見事な復活を果たして、「ウィンブルドン」でも優勝。その際に子供達と優勝を迎えられて感極まった経験を大会後に公表した手紙でも同選手は明かしていたが、ライバルの一人でもあるロジャ…

現在世界2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、右肘の不調からの見事な復活を果たして、「ウィンブルドン」でも優勝。その際に子供達と優勝を迎えられて感極まった経験を大会後に公表した手紙でも同選手は明かしていたが、ライバルの一人でもあるロジャー・フェデラー(スイス)の恩恵だといえるかもしれない。

ジョコビッチは2017年シーズン後半にツアーから離脱。今シーズンの序盤に復帰したが、さらに右肘に小さな手術を受けるなど復帰にも苦しんでいたが、今シーズン後半には「ウィンブルドン」と「全米オープン」の2大会に優勝するなど、同選手はトップに返り咲いている。

ジョコビッチ自身の「ウィンブルドン」後に公開された手紙によれば、同選手は父親になった時に、自身の試合に子供らをスタンドに招くことを夢に描くようになり、「数日前にこの夢はかなった。忘れがたく、特別で、充実していて、素晴らしく、嬉しい」との心情も描写。

さらに、「しかし何より、不思議な感じがします!これ以上素晴らしいことはないだろうと思った時、息子が『パパ、パパ!』と叫んだのです。このとき感極まってしまいました。信じられないほど幸せで嬉しいものでした。この経験にとても感謝しています」と自身の感動的な体験についても記している。

ただ、ジョコビッチの「ウィンブルドン」の優勝をコート上で子供とともに迎えられたのは、フェデラーのおかげでもあったといい、Tennis World USAなどが明らかにした。

同サイトによれば、「ウィンブルドンの規定により、5歳未満の子どもの入場は認められていなかった」とジョコビッチは話しており、過去のルールでは認められていなかったことを指摘した。

続けて、同選手は「正式には、自分が試合をしたセンターコートと1番コートとでの観戦に関する規定だった。しかし昨年、フェデラーが勝った試合の際は、認める措置が取られていた。最終戦の後、セレモニーの後で例外が認められ、決勝の観戦は子供を連れていてもいいことになった」と話し、フェデラーの決勝戦をきっかけに子供を帯同できるようになったと経緯を明かした。

ジョコビッチが親子で「ウィンブルドン」優勝を迎えたのはいわば、フェデラーのおかげとも言えそうだ。来季以降、また新しいエピソードが生まれることに期待したい。(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP1000 パリ」で会見に臨んだジョコビッチ

(Photo by Justin Setterfield/Getty Images)