大阪・ITC靱テニスセンターで開催されている「三菱 全日本テニス選手権」。10月28日の第2日は、男子シングルス1回戦の残りと、女子シングルス2回戦の半分などが行なわれた。男子は大学生の活躍が目立った1日だった。早稲田大学の島袋将、古田伊蕗…

大阪・ITC靱テニスセンターで開催されている「三菱 全日本テニス選手権」。10月28日の第2日は、男子シングルス1回戦の残りと、女子シングルス2回戦の半分などが行なわれた。

男子は大学生の活躍が目立った1日だった。早稲田大学の島袋将、古田伊蕗、千頭昇平、田中優之介、筑波大学の川橋勇太ら、今日登場した学生が全て勝利。中でも千頭(JTAランキング78位)は格上のプロ菊池玄吾(29位)を4-6、6-3、6-1で破る殊勲の星を挙げた。菊池のスピーディーな強打に対し、千頭は俊敏なフットワークで縦横無尽に駆け回り、しぶとく返球して相手のミスを引き出した。ジュニア時代は将来を嘱望された逸材。ジュニア終盤で相次ぐケガに見舞われ、大学に進んだが、今もプロになる希望は捨てていない。その可能性を感じさせる勝利だった。

女子2回戦にはシード勢が8人登場。小堀桃子、井上雅、内島萌夏、村松千裕ら、8人全員が順当に勝ち進んだ。第2シードの小堀は、ジュニアの強豪・内藤祐希と対戦。第2セットでは3-5とリードされる場面もあったが、落ち着いたプレーで精度の高いフラットショットをコーナーに散らし、6-4、7-5で勝利した。今季ITFの岐阜で準優勝し、17歳ながら今大会第6シードが付いた内島は、関西大の越野菜摘を7-5、6-4で振り切った。シードのプレッシャーを感じたと言うが、類まれな強打と共に、要所を締める集中力も光った。

◆千頭昇平のコメント

「相手はパワーがあり、自分はないと自覚しているので、守らなければいけないと思っていました。走って我慢して、相手にプレッシャーをかけるようにしました。今日は学生が勝っていますが、あまり学生がどうとか考えていません。僕はプロになりたいので、逆に区別されたくない。同じようにテニスを勝つために一生懸命やっています」

◆小堀桃子のコメント

「いつもの試合よりも全日本は緊張します。第2セットの途中まで緊張していて、相手にリードされましたが、そこから落ち着いて、焦らずにできたのが良かったです。優勝にはこだわらないようにしているけど、優勝はしたい。(全日本で第2シードが付いたことを聞かれ)すごいなぁ、いいのかなぁという感じです」

◆内島萌夏のコメント

「(今年はシードで)去年とは違うプレッシャーがありましたが、ストレートで終わらせることができて良かったです。5月の岐阜は自分の中でもベストで、のびのびプレーできました。最近は『勝たなきゃ』とか嫌な感情があって、納得のいくプレーがあまりできていません。でも(岐阜で)日本のトップの人に勝てて、奈良さんとかとやり合えたのは、手応えを感じられました」(©スマッシュ)

※写真は大会の様子

(©スマッシュ)