「BNP パリバ WTAファイナルズ・シンガポール」(シンガポール/10月21~28日/室内ハードコート)の大会6日目、「レッドグループ」第3戦で大坂なおみ(日本/日清食品)が世界ランキング9位のキキ・バーテンズ(オランダ)と対戦。第1セッ…

「BNP パリバ WTAファイナルズ・シンガポール」(シンガポール/10月21~28日/室内ハードコート)の大会6日目、「レッドグループ」第3戦で大坂なおみ(日本/日清食品)が世界ランキング9位のキキ・バーテンズ(オランダ)と対戦。第1セットを3-6で大坂が落とした時点で大坂が棄権し、グループステージ敗退となった。

両者は過去1度、2016年にメキシコの大会「アビエルト・メキシカーノ・テルセル」で対戦しており、その時は大坂がストレートで勝利していた。「レッドグループ」で2連敗となっている大坂が決勝トーナメントに進出するにはこの第3戦で勝利し、さらにこの後に行われる試合でスローン・スティーブンス(アメリカ)が勝利することが最低条件であったが、無念の途中棄権という形で大坂の初のツアー最終戦は幕を閉じた。

第1セットは大坂のサービスゲームから始まった。第1ゲームでいきなりデュースに持ち込まれてアドバンテージを奪われた大坂だったが、なんとかキープする。第3ゲームでは得意のサーブも冴え、ここは危なげなくキープし、両者ともにサービスゲームをキープする立ち上がりとなった。

その後もお互いにキープが続いた第7ゲームで0-40と大坂にピンチが訪れる。1本はしのいだが、続くプレーで大坂のアングルショットがサイドアウトとなり、ブレークを喫してしまった。

第7ゲームをブレークされた大坂はここでオンコートコーチングを要請。サーシャ・バジンコーチから「足は大丈夫?」と聞かれた大坂は「バックを打つときに少し痛いかも」と返した。バジンコーチは続けて「もちろん君には怪我をして欲しくない。しかしまだ力があるのなら絶対に勝てるよ。難しく考えなくていいよ」と励まされた。

しかし第8ゲームをラブゲームでキープされた大坂はここでトレーナーを呼び、メディカルタイムアウトを取った。テーピングをし直すためにロッカールームに入った大坂は、左太ももに何重にもテープを巻き直してコートに戻ってきた。

試合再開後の第9ゲームで大坂は思うようにプレーが出来ず0-40とセットポイントを握られると、次のポイントをダブルフォルトで第1セットを落とした。

ここでベンチに戻った大坂は試合続行ができないと判断し、涙を流しながら棄権を申し出た。残念ながら大坂はツアー最終戦で1勝もあげることができないまま、グループステージ敗退となった。

今シーズンを目覚ましい活躍で駆け抜けてきた大坂、身体を万全な状態に回復させて来シーズンまた活躍してくれる事に期待したい。(テニスデイリー編集部)

※写真は「BNP パリバ WTAファイナルズ・シンガポール」での大坂なおみ

(Photo by Suhaimi Abdullah/Getty Images)