ブンデスリーガ第8節、レバークーゼン対ハノーファーの一戦は2-2で引き分けた。日本から戻ったハノーファーの原口元気…
ブンデスリーガ第8節、レバークーゼン対ハノーファーの一戦は2-2で引き分けた。日本から戻ったハノーファーの原口元気は右サイドのMFで先発、今シーズン初めてのフル出場を果たした。

レバークーゼン戦にフル出場した原口元気(ハノーファー)
森保ジャパンでは新たな戦力がチームに加わり、存在感をいかんなく発揮した。それはこれまで日本代表を支えてきた選手たちにも大きな刺激になっていた。「新戦力に気づかされる発見があった」と教えてくれたのが原口だった。
ロシアW杯ではポーランド戦を除く3試合に先発出場し、ベルギー戦では1得点を挙げ、まぎれもない主力だった原口。だが、その後の2018-19シーズンはちょっと出遅れてしまった。
前所属のフォルトゥナ・デュッセルドルフからハノーファーに新天地を求め、気分も新たに臨もうとしていた矢先のこと。移籍や引っ越しにまつわる手続きの煩雑さから、練習前の個人的なルーティーンをこなせなかったある日、チーム練習の最中に右腿裏を痛めてしまったのだ。
このときは「すぐ復帰できる、大丈夫」と話していたが、負傷は予想外に長引いた。開幕戦はベンチスタート。第4節ニュルンベルク戦でようやく先発したものの、前半だけで交代。第5節、第6節はベンチからも外れた。原口にとって筋肉系のケガは初めてのことで、試合をしながらでも回復できると考えていたが、思ったようにはいかず、「結局、長引いてしまった」と言う。
ようやくベンチに復帰したのは、日本代表に合流する直前の第7節シュツットガルト戦。負傷した浅野拓磨に代わって前半14分から途中出場し、これがパナマ戦のフル出場につながった。
いやな流れもあったが、ハノーファーでようやくスタートラインに立った原口は、今回の代表招集で、新たな空気をひしひしと感じていた。日本滞在中の原口は次のように語っている。
「新しいスタートという感じはしました。メンバー的にも監督もそうだし、チームの雰囲気も、若い選手から『やってやるんだ』という気持ちを感じる。今までいた選手も、また新しいスタートという意味でパワーを感じていたので、チームとしては今、すごくポジティブなパワーを感じています」
これまで、どちらかといえば先輩を追いかける立場だった原口には、若手から感じるものは格別だったようだ。
「もちろんどのタイミングで加わっても、代表というのは毎回、すごく刺激になる場所だし、感じるものはあるんだけど、とくに今回は新しい選手が多くて。すごいですからね、”前に、前に”と行く感じが。少し忘れている部分を思い出させてくれるようなところがあった。彼らを見ていると、すごくチャレンジしている。もう一回、自分も最初からトライしていきたいという気持ちはあります」
「代表に呼ばれ始めたころを思い出すのでは?」と聞いてみた。
「別に今のプレーが悪いということではないんですけど、やはりゴールへ向かう勢いや気持ちというのは、もっとがむしゃらに出してもいいのかな、と思う。でも、それだけが僕じゃない。いろいろなことを経験して、いろいろなことができるようになっているのが強みなので、バランスよくプレーしたいと思います」
若かったころの原口からは「バランスのいいプレー」などという言葉が出てくることはなかっただろう。だが、ドイツでプレーを続けてきた現在、原口の武器はゴールに迫ることだけでなく、攻守に頑張り切れる献身性や、90分間をとおして走り切れるスタミナなど、多岐にわたる。
攻撃一辺倒で、得点をとってアピールすることばかり考えがちな若い選手たちを見れば見るほど、原口の強みを再確認できることも事実である。
「もちろん、(若い選手たちに)刺激される部分もある。でも、やはり自分ができることは違うなとも思うし、同じもので勝負するのではなくて、せっかくいろいろなことができるのだから、それを示していければな、と。今回、代表に来てそう思いました」
「いろいろなことができる」原口は、ハノーファーでもチーム浮上のカギを握っている。