前節、秋リーグで46年ぶりに早大を相手に勝利を挙げた慶大。歴史的快挙とともにリーグも2巡目に突入し、4連勝と良い波に乗る中、再び東洋大との1戦を迎えた。1巡目で力負けを喫した相手にリベンジを果たすべく臨んだが、第1ピリオドからパックを支配さ…

前節、秋リーグで46年ぶりに早大を相手に勝利を挙げた慶大。歴史的快挙とともにリーグも2巡目に突入し、4連勝と良い波に乗る中、再び東洋大との1戦を迎えた。1巡目で力負けを喫した相手にリベンジを果たすべく臨んだが、第1ピリオドからパックを支配されると、一貫して苦戦を強いられる展開に。3点のビハインドを背負った第3ピリオドで、FW滝智弥(政4・慶應義塾)主将の個人技でようやく1点を返すが、相手は最後まで攻撃の手を緩めず。試合終了までにさらに3点を追加され、1-6で敗戦となった。


ゴール前の激しい攻防

2018年10月20日(日)14:45F.O. @ダイドードリンコアイスアリーナ

 1P2P3PTOTAL
慶應義塾大学0(11)0(4)1(6)1(21)
東洋大学2(13)1(15)3(15)6(43)

※()内はシュート数


慶大vs東洋大

激しい攻防は第1ピリオドから繰り広げられる。慶大はラッシュの速い相手に対し、激しいフォアチェックでパックを奪いに行く。しかし、序盤からゲームを支配したのは東洋大。鋭いパスで積極的にパックを引き出されると、自陣で何度もシュートを許してしまう。だが、素早い反応で4連勝に大きく貢献しているGK小池丈二(経3・浦和)がファインセーブを連発。幾度となくピンチを凌ぐと、攻撃陣も徐々に良い形を作り出しゴールへの糸口を探っていく。しかし、15分。相手の強いプレッシャーに押し負け先制点を奪われると、直後16分にも追加点を許してしまう。


ゴール前からパックをかき出すDF永田誉(環1・日光明峰)


協力して守る


気持ちの切り替え

まずは1点が欲しい慶大であったが、第2ピリオドもなかなか決定機を作り出すことができない。序盤に再び追加点を献上し0−3とされると、その後も防戦一方の展開に。なんとか攻勢に転じ、FW滝やFWスーリック(総4・駒大苫小牧)を中心に前線までパックをつなげるが、シュートは精度を欠き苦しい時間帯が続く。


力強くシュートを放つFW長谷川真之介(政3・慶應義塾)


最後まで走り抜くFW富田康太(政4・苫小牧東)


体を張ってシュートコースをなくすFWスー

しかし、第3ピリオド開始直後44秒、遂にゴールをこじ開けたのはFW滝。相手DFのミスを突きパックを奪うと、華麗なハンドリングでスピードに乗り、力強くシュートを放った。これで待望の1点目を獲得し、懸命に食らいつく慶大だったが、相手は攻撃の手を緩めない。東洋大のテンポの良い攻撃についていけず、6分、8分、11分と立て続けに失点を許す。反撃を試みるも、最後まで前線のコンビネーションはうまく噛み合わせられない。試合終了まで点差を縮めることはできず、連勝とはならなかった。


ボード際の攻防


数多くのチャンスを作った


リバウンドを狙う

「勢いで押し切れるほど、甘い相手ではなかった」と、滝主将が振り返るように、格上の相手に終始主導権を握られ、少ない決定機を得点に結びつけることができなかった。リーグ4位以上を目指す上で、今節と次節が重要な2連戦となった中、まずは黒星となってしまったが、決して上位への希望がなくなったわけではない。次節も強豪である中央大との戦いとなるが、気持ちを新たに “慶大らしい”ホッケーで果敢に勝利を目指して欲しい。

(記事:髙橋春乃、写真:鈴木啓仁)

以下、選手コメント

滝智弥(政4・慶應義塾)主将


唯一の得点を奪ったFW滝

——4連勝の波に乗る中、敗戦してしまった理由は

4連勝してはいたのですが、決して良い内容で勝っていたわけではなくて、よく勝てたなと思うような試合も中にはあって、そこは勢いで押し切ってきていたんですが、今回は勢いで押し切れるほど、甘い相手ではなかったなと思っています。

——今日のゲームプランは

ラッシュの上手い相手であることはわかっていたので、ラッシュを作られないようにすることと、バックチェックをハードにしてラッシュを防ぐことを意識して臨んだのですが、スタートからラッシュのチャンスを多く取られてしまったことが負けにつながったと思います。

——今回見つかった1番大きな課題は

バックチェックからのDゾーンでの守りというところで、パックを見過ぎないだとか、バックチェックで戻るときに、誰が誰につくのかをしっかり確認するなど、基本的な部分がまだまだ疎かになっていて、そこが失点に繋がってしまいました。

——明日に迫る次戦までにどう切り替えていくか

1日で劇的に上手くなることはないですが、気持ちや意識の部分は変えられると思いますし、まだまだ4位になることが不可能になったわけではないので明日が本当の意味でのラストチャンスで、勝てば4位の可能性が残りますし、負ければ自力での4位は非常に難しくなってくると思うので、明日に全てを賭ける気持ちで臨みたいと思います。

平成30年度関東大学アイスホッケーリーグ戦DivⅠ-A対戦成績(第9節終了時)

 明治中央東洋早稲田慶應義塾法政日本体育東海60分勝GWS勝GWS敗60分敗勝点順位
明治7-1
4-0
2-4
3-0
6-3
3-1
13-1
8001241
     7-3
4-1
中央1-7
3-4
1-3
7-1
5-2
7-2
4-1
6012193
 7-2
   5-2
 
東洋0-4
4-3
1-4
7-2
7-9
5-3
11-2
5103174
   6-1
5-3
  
早稲田4-2
3-1
4-1
5-3
6-2
5-1
14-1
8001242
   3-4
6-3
  
慶應
義塾
0-3
1-7
2-7
3-5
2-1
6-1
3-0
4005125
  1-6
4-3
   
法政3-6
2-5
9-7
2-6
1-2
2-3
9-4
201676
  3-5
3-6
   
日本
体育
1-3
2-7
3-5
1-5
1-6
3-2
1-2
010728
3-7
2-5
     
東海1-13
1-4
2-11
1-14
0-3
4-9
2-1
100737
1-4
2-7
     

※○:60分勝(勝ち点3)、□:GWS勝(勝ち点2)、■:GWS敗(勝ち点1)、●:60分敗(勝ち点0)、勝点が等しい場合は得失点差により順位が決定。

次戦予定

平成30年度関東大学アイスホッケーリーグ戦第10節vs中央大学

2018年10月21日(日)10:00 F.O. @ダイドードリンコアイスアリーナ