山梨の都留文科大で行われた順位決定戦第2戦。きのう初黒星を喫した早大は流れを変えるべく上位三位の大東大と対戦した。試合は終始大東大のペースで進む苦しい展開となる。第1、第2セットと大東大のスパイクやフェイントに対応しきれない早大。第3セッ…

 山梨の都留文科大で行われた順位決定戦第2戦。きのう初黒星を喫した早大は流れを変えるべく上位三位の大東大と対戦した。試合は終始大東大のペースで進む苦しい展開となる。第1、第2セットと大東大のスパイクやフェイントに対応しきれない早大。第3セット終盤には5連続得点を取り、反撃を試みるも時すでに遅し。結局このセットも落としてしまう。終わってみればセットカウント0-3(19-25、24-26、23-25)で早大は大東大にまさかのストレート負けを喫した。

 第1セット、早大は終始大東大のスパイクに対応しきれない。さらには、フェイントで何度も空いているところを突かれ失点を重ねる。結局5連続失点を許すなど、このセットは勢いに乗れぬまま落としてしまう。続く第2セット、何とかして流れを持ってきたい早大。富澤結花(スポ3=東京・文教学院大女)のスパイクが決まり4連続得点を取るなど、滑り出しは順調であった。このまま試合は早大優勢にいくかと思われたが、スパイクミスなどで4連続失点を許してしまう。しかし、第1セットとは違いディグが上がり始めるなど光明を見せる。セット終盤には相手のスパイクに何度も食らいつき、粘りを見せたものの、競り負けて第2セットも落とした。


攻撃の中心としてチームを引っ張る富澤

 絶対に取らなければならない第3セット。しかし、第2セットでは改善されていたディグがなかなか機能しない。大東大がペースを持ったままマッチポイントとなり、試合終了と思われた矢先だった。早大が全員バレーで必死の抵抗を見せる。相手のスパイクに対抗し、キャプテンの森佳央理(スポ4=群馬・高崎女)がスパイクを連続して決めていく。その結果5連続得点に成功。6点差あった得点差も1点差まで縮んだ。ここで勢いに乗ったかに思われたが、最後はフェイントを決められ試合終了。痛い敗戦を喫した。


敗戦に肩を落とす選手

 「相手が怖いもの無しに戦ってくる姿というのがあったのでその時点で負けた。」と富澤が振り返るように、早大は大東大の勢いに最後まで圧倒された。その結果完敗。この完敗の要因の一つとして富澤や斎藤友里(社1=千葉・敬愛学園)は慢心を挙げた。しかし第3セットの終盤には全員がボールに食らいつき、スパイクを決める全員バレーができていた。修正点ばかりではないのだ。次の試合は入替戦に向けて負けられない試合。油断せず、早大の全員バレーで勝利して秋季関東大学リーグ戦優勝を決めてもらいたい。

(記事 萩原怜那 写真 遠藤伶、大澤慎吾)

セットカウント
早大19-25
24-26
23-25
大東大
スタメン
レフト 富澤結花(スポ3=東京・文京学院大女)
レフト 植松知里(文構2=香川・高松第一)
センター 森佳央理(スポ4=群馬・高崎女)
センター 斎藤友里(スポ1=千葉・敬愛学園)
ライト 井上裕利恵(スポ2=岡山・就実)
セッター 橋本美久(社1=福島・郡山女大附)
リベロ 河治えみり(社2=北海道・旭川実業)
コメント

富澤結花(スポ3=東京・文京学院大女)

―きょうの試合を振り返って頂けますか―

負けたというのは、今後の入替戦に出れるか出られないかの大事な試合だったので、しかもストレートで負けてすごい悔しいし、残念だなという感じです。

―今の率直な気持ちをお願いします―

素直に悔しい気持ちもありますが、やっぱり相手が怖いもの無しに戦ってくる姿というのがすごくあったので、その時点で負けたなという感じはあります。

―きょうのご自身のプレーを振り返って頂けますか―

全体的に悪くはないんですけど、やっぱり最後決めなくてはいけないところとか厳しいところとかでパスが上がってくると思うので、そこで決めきることができなかったことが悔しいなと思います。

―順位決定戦に入ってからチーム全体として緊張して固くなっているように感じたのですが、順位決定戦に進んだことで意識の変化などあったら教えてください―

全勝で来てて、勝てるだろうというちょっと油断した気持ちが絶対みんな少しづつどっかにあったと思うのですが、それとプラスで勝たないといけないというのが、気持ちの整理がついていなくて、油断しているところがあったのではないかと思います。

―第3セットの最後の方は早大バレーらしいプレーが見られましたが、どのように感じていますか―

始めから本当にあのようなバレーが出来たら強いと思うので、来週はしっかりと出していけるように頑張ります。

―最終戦への意気込みをお願いします―

本当に負けられない一戦になると思うので、今週しっかり練習して、4年生と一緒にできる最後の秋リーグをしっかり楽しみたいと思います。

斎藤友里(社1=千葉・敬愛学園)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きのうリーグ戦を通して初めて負けてしまって、自分たちの中で絶対にきょう勝とうと気持ちを切り替えて臨んだんですけど、やっぱりどこか一人一人の中で慢心があって、一方で相手は何も失うものがない中で、自分たちのバレーをしっかりやってきた気迫に押されてしまった結果、自分たちの力を出し切れなかったなと思います。

――きのうの黒星からチームとして意識されたことはありますか

きのうはしっかり話し合いや反省をしました。一方で終わってしまったことは仕方ないから、次に向けてきょうまた勝ち切ろうっていう話だったり、対策もしっかりしたつもりだったんですけど、相手の方が一枚上手だったかなと思います。

――順位決定戦に入ってからチーム全体に硬さがあるように見えますが、そのあたりいかがですか

自分は平常心でやっているつもりなんですけど、どこかタイミングがずれてきてしまってたり、焦らない焦らないと思えば思うほど焦ってしまっている部分があって、周りからも落ち着けとは言われるんですけど、やっぱりどこか焦ってプレーをしてしまっている部分がある思います。

――第3セットの終盤は早大本来のバレーができたと思います。

あれだけできるので、それを最初から出さないといけないと思いますし、個人的にもブロック頑張らなきゃと思って、何本もワンタッチできたんですけど、それまでブロックが上手くいってなかったんですけど、最後頑張ろうと思ったらできたのでそこは気持ちに甘い部分があるのかなと思います。最初からあの気持ちを持ってプレーしないといけないなと思います。

――来週は絶対に負けられない最終戦となりました。意気込みをお願いします

とにかく慢心しないこと。一回勝っているから大丈夫じゃなくて、しっかり準備、分析をしてデータがある分できることはあると思いますし、その分相手も対策をしてくると思うんですけど、まずはこの一週間次の日曜日にしっかり焦点を当てて、絶対に勝ち切るという気持ちの面で負けないことと、自分たちができるんだから最初からやることを意識して出だしから気合を入れてやっていきたいなと思います。