高らかに校歌が響き渡った。昨年はまさかの「箱根なし」に終わり、低迷期に沈んでいた明大。今季に入ってから徐々に明るい話題が増え、上り調子で臨んだ箱根予選会で、見事5位に入り雪辱を果たした。◆10・13 第95回東京箱根間往復大学駅伝競走予選…

 高らかに校歌が響き渡った。昨年はまさかの「箱根なし」に終わり、低迷期に沈んでいた明大。今季に入ってから徐々に明るい話題が増え、上り調子で臨んだ箱根予選会で、見事5位に入り雪辱を果たした。

◆10・13 第95回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会

 (陸上自衛隊立川駐屯地~立川市街地~国営昭和記念公園)

5位 明大 10時間41分06秒

 チーム力で手にした箱根切符だ。まずはエースの阿部弘輝(政経3=学校法人石川)が「18キロ付近で脚がつった」にもかかわらず、全体8位に入りエースとしての品格を遺憾なく発揮。すると、今まではロードで結果を残せていなかった小袖英人(政経2=八戸学院光星)も、思惑通りの積極的な走りでチーム内2番と続いた。「任された区間でしっかり勝負して、区間5番以内に入る」と、本格的に始まる駅伝シーズンに向けて活躍が期待される。また、注目のルーキー鈴木聖人(政経1=水城)は、初ハーフながらも上級生に引けを取らない走りで、箱根の距離でも十分通用することを証明してみせた。他にもそれぞれが与えられた役割をきっちりとこなしたことが、念願の箱根路につながった。

襷を掛けて戦う準備は整いつつある。長い距離でも力を発揮できたのは、夏に「いつもの倍くらいやった」(阿部)30キロ走を含む、距離を踏む練習があったからこそ。夏を越えて、チームは確実に、自信と強さを身に着けてきている。実力からすれば凡走に終わった中島大就(商3=世羅)や、角出龍哉(文4=伊賀白鳳)ら上級生が復調してくれば、箱根シードも絵空事ではない。チーム一丸となって戦えた自信を胸に、まずは3週間後に控える全日本大学駅伝で結果を残す。

[川和健太郎]

※試合後のコメントは、後日「一走懸命」にて掲載いたします。