「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

 

菊池 大樹(四国銀行・投手)きくち・だいき
八幡浜→龍谷大
右投右打 178cm85kg 1993年5月21日生(25歳

 

 

 

 愛媛県八幡浜市出身。南予地区屈指の進学校である八幡浜高では最速140キロをマークし、3年春には県4強。最後の夏は2回戦で帝京第五・井上 和紀(セガサミー)と珠玉の投手戦を展開するも0対1で敗戦。龍谷大でも3年春には最優秀投手となり、全日本大学野球選手権でも先発。ただ、最終学年ではケガに見舞われ通算8勝8敗止まり。四国銀行でもエース格に届きそうで届かない状況が続いていた。

 しかし大卒3年目の今年は著しい成長を見せた。中でもインパクトを残したのはJR四国の補強選手として3年連続出場した都市対抗である。この大会では優勝候補・Hondaとの初戦に先発すると、ドラフト1位候補・斎藤 友貴哉と投げ合い、7回3分の0を5安打、4奪三振、1失点。大金星への道筋を作った。続いて先発した2回戦・セガサミー戦では力尽きたものの、最速148キロをマークしたストレートの重量感と、指4本で支える独特のフォーク、横に流れるスライダーのキレ味は自ら「プロが初めて近づいたと思った」と語るように、その名を全国区に押し上げるに十分なものだった。さらに日本選手権四国地区予選では、一次リーグで入行時からの目標でもあった最速150キロに到達。JR四国との最終予選では惜しくも日本選手権出場を逃すも、複数のNPB球団スカウトが詰め掛けた中で最速151キロをマークしている。

 そんな菊池 大樹の普段は、練習を終えるとスーツに身を包み外回りの営業に勤しむ銀行マン。それでも「壁にぶち当たっても破って成長できる投手」を掲げ続け、昨年冬には10キロの体重増に成功したことでも代表されるように、限られた時間の中で最大限の効果を発揮する手法を体得している点は、極めてプロ向きと言えるだろう。

 もし四国銀行からのドラフト指名となれば、ロッテ・阪神で名外野手として鳴らした弘田 澄男さん以来47年ぶり。四国の社会人野球に歴史を刻んだ最速151キロ銀行マンは、歴史的瞬間の到来を心して待つ。