慶大は、夏を感じさせるような晴天の中、慶大日吉グラウンドで行われた関東大学対抗戦に臨んだ。相手はこれまで一桁得点で黒星を喫してしまっている成蹊大。前半から慶大が主導権を握り、コンスタントにトライ、ゴールを成功させるもののディフェンスのギャ…

 慶大は、夏を感じさせるような晴天の中、慶大日吉グラウンドで行われた関東大学対抗戦に臨んだ。相手はこれまで一桁得点で黒星を喫してしまっている成蹊大。前半から慶大が主導権を握り、コンスタントにトライ、ゴールを成功させるもののディフェンスのギャップを突かれるなどし、2トライを許してしまう。しかし前後半を通してオフェンスが機能した慶大が68ー14と勝利を収めた。

 試合序盤はなかなか攻めきれずにいたが、前半7分にSO古田京からCTB三木亮弥、WTB沖洸成へとパスが渡り左大外へトライ。SO古田のコンバージョンキックも決まる。続く16分には、ラインアウトからのモールを押し込み14ー0。21分には成蹊大のスクラムに押し勝ち、21−0とリードを広げて主導権を手にする。しかし31分、相手のキックパスで弾んだボールに翻弄(ほんろう)されている裏を抜かれ21ー7。失点を許した慶大だが、38分にはクイックスタートからSH江嵜真悟が飛び出しフランカー北村裕輝にパス、そのままトライ。28―7と差を広げる。前半はペナルティーとパスミスが目立つも、フィジカルの強さを発揮しリードを広げる展開となった。


相手のタックルに屈しないランで何度も敵陣に切り込んだ沖

 後半も慶應の攻勢は変わらず、後半3分、ラインアウトからのモールで追加点を決める。続く11分にも沖が抜け出し、つながったパスを三木がトライ。ただ、その直後自陣22メートル付近でディフェンスのギャップを突かれそのままトライを許してしまう。17分には、ロック辻本大河から江嵜、WTB丹治辰碩へとパスをつなぎ敵陣22メートルラインまでゲイン、フェーズを重ねフランカー川合秀和が再度点差を広げる。続いて23分にも川合が二度目のトライを挙げるが、これまでの2試合全てのキックを決めてきた古田が初めてのキック失敗。もっとも慶大の優勢は変わらず、26分にCTB南翔大、40分に丹治がトライするなど最後までコンスタントにトライを挙げ、68―14で試合を終えた。


フッカー原田衛は1年生ながらも攻守で活躍した

 試合を通して成蹊大に比べかなりペナルティーが目立ち、またところどころ相手に押される展開になる場面があるなど課題となる所も見受けられる結果に。しかしフィジカルの強さで圧倒する場面も多く、川合やFB豊田康平、丹治といった実力者は相手を圧倒していた。次戦は絶対王者の帝京大との一戦である。課題を修正し、フィジカルの強さや好連携のオフェンスを発揮し、慶應らしさが見られることを期待したい。

(記事 工藤竜輔、写真 馬塲貴子、本野日向子)

関東大学対抗戦
慶大スコア成蹊大
前半後半得点前半後半
2840
68合計14
【得点】▽トライ 沖、山中2、北村2、三木、川合2、原田、丹治 ▽ゴール 古田(7G)、南(2G)
※得点者は慶大のみ記載

 

関東大学対抗戦Aグループ星取表
 帝京大明大慶大早大筑波大日体大青学大成蹊大
帝京大11/18 14:00秩父宮10/21 11:30秩父宮11/4 14:00秩父宮12/1 14:00熊谷〇90-7〇141-7〇113-7
明大11/18 14:00秩父宮11/4 11:30秩父宮12/2 14:00秩父宮〇66-21〇31-17〇88-010/20 14:00明大G
慶大10/21 11:30秩父宮11/4 11:30秩父宮11/23 14:00秩父宮〇35-24〇84-1712/1 11:30熊谷〇68-14
早大11/4 14:00秩父宮12/2 14:00秩父宮11/23 14:00秩父宮〇55-1010/21 14:00敷島〇123-0〇99-5
筑波大12/1 14:00熊谷●21-66●24-35●10-5511/18 14:00敷島10/21 13:00筑波大G11/3 14:00上柚木
日体大●7-90●17-31●17-8410/21 14:00敷島11/18 14:00敷島11/3 11:30上柚木12/2 14:00熊谷B
青学大●7-141●0-8812/1 11:30熊谷●0-12310/21 13:00筑波大G11/3 11:30上柚木11/18 11:30敷島
成蹊大●7-11310/20 14:00明大G●14-68●5-9911/3 14:00上柚木12/2 14:00熊谷B11/18 11:30敷島
※秩父宮は秩父宮ラグビー場、熊谷および熊谷Bは熊谷ラグビー場、帝京大Gは帝京大学百草園グラウンド、足利は足利市総合運動公園陸上競技場、江戸川は江戸川区陸上競技場、秋葉台は秋葉台公園球技場、明大Gは明大八幡山グラウンド、慶大Gは慶大日吉グラウンド、三郷はセナリオハウスフィールド三郷(三郷市陸上競技場)、筑波大Gは筑波大つくばグラウンド、敷島は群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場、味スタ西は味の素スタジアム西競技場、上柚木は上柚木公園陸上競技場。
 
関東大学対抗戦Aグループ順位表(10月7日現在)
順位チーム試合得点失点得失トライ
帝京大3442132350
早大2771526242
明大1853814728
慶大1875513227
筑波大55156-1018
日体大41205-1646
成蹊大26280-2544
青学大7352-3451
勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。