秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)もきょうで第7戦目を迎え、全勝し順位決定戦に臨みたい早大は江戸川大と対戦した。第1セットは取られたものの、以降の3セットを連取し、早大らしい全員バレーでセットカウント3-1(19-25,25-22、25…

 秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)もきょうで第7戦目を迎え、全勝し順位決定戦に臨みたい早大は江戸川大と対戦した。第1セットは取られたものの、以降の3セットを連取し、早大らしい全員バレーでセットカウント3-1(19-25,25-22、25-23、25-20)で見事勝利し、2部の全チームから勝利を収めた。

 「試合の序盤にサーブミスが出て、そのミスが取り返せないままセットを落としてしまった」と馬場監督(平8人卒)が振り返るように、序盤にとりわけサーブを中心にミスが目立った。また、相手に連続してスパイクを決められてしまい、第1セットを19-25で落としてしまう。しかし、第2セットの入り、早大は相手のミスもあり4連続得点を奪うなど、順調な試合運びを見せる。試合の主導権を握った早大はその後も攻撃陣が奮闘を見せ、そのまま第2セットを奪い取る。


森のブロード攻撃は相手にとって脅威だ

 このまま流れに乗りたい早大だったが第3セットも序盤からミスが噴出する。第1セットに続きサーブミスや今秋苦しめられているフェイントを効果的に用いられ、ペースをつかみきれない。その後は早大も井上裕利恵(スポ2=岡山・就実)のスパイクから4連続ポイントを取り逆転するものの、江戸川大もオープントスから強打を放ち得点を重ね譲らない。拮抗(きっこう)した試合展開の中、この日も真価を発揮したのは主将の森佳央理(スポ4=群馬、高崎女)だった。上がったトスを幾度となく決め切り、なんとかこのセットを勝ち取り、セットカウントの逆転に成功。そして第4セット、早大は森や副将の富澤結花(スポ3=東京・文京学院大女)だけでなく植松知里(文構2=香川・高松第一)など下級生も得点を重ね、チームを盛り上げる。さらには斎藤友里(社1=千葉・敬愛学園)がブロックで得点を挙げるなど守備面でも本来の力を発揮し、25-20で第4セットも取り、全員バレーで見事勝利を収めた。


富澤が突破口を切り開く

 セットカウントは3−1で勝利。しかし、課題は継続していると監督が振り返るように、レシーブやサーブでミスが散見された。きょうの試合のようなミスが目立ち、秋季リーグ戦では未だストレート勝ちを収めていない。その分早大にはまだまだ伸びしろがある。「全員打てる良いチームになったと思います」と富澤が語ったように着実に試合を重ねるごとに攻撃力が向上している。順位決定戦でも全勝し、優勝を決めてくれることを期待したい。

(記事 萩原怜那 写真 遠藤伶  )

セットカウント
早大19-25
25-22
25-23
25-20
江戸川大
スタメン
レフト 富澤結花(スポ3=東京・文京学院大女)
レフト 植松知里(文構2=香川・高松第一)
センター 森佳央理(スポ4=群馬・高崎女)
センター 斎藤友里(スポ1=千葉・敬愛学園)
ライト 井上裕利恵(スポ2=岡山・就実)
セッター 橋本美久(社1=福島・郡山女大附)
リベロ 河治えみり(社2=北海道・旭川実業)
コメント

馬場泰光監督(平8人卒=京都・洛南)

――今日の試合を振り返っていただけますか

やろうとしていたことができませんでした。相手のスパイクの対策をしてきたんですけど、なかなかブロックでしとめられずに、苦しい思いをしましたし、試合の序盤にサーブミスが出て、そのミスが取り返せないままセットを落としてしまったので、課題は継続しているなという試合でした。

――比較的内容はあった試合のようにも見えましたが

もっと精度を上げていかないといけないなとも思いますし、江戸川大の7番8番の選手にオープントスを気持ちよく決められすぎてしまったかなと思います。

――2部リーグのチームに全勝し、1位での順位決定戦に進むこととなりました。率直な感想をお願いします

一戦一戦が必死なので、何一つ安心できる材料はないです。

――きょうの試合でも各選手に打数が増えたり、春になかった攻撃パターンで得点するなど攻撃力が試合を経るごとに上がっている印象を受けます

リーグ戦の中盤辺りまではそういう試合ができていたと思うんですけど、きょうの試合も森と富澤に集中してその二人が決め切るというパターンだったので、じゃあ本当にチーム力で点数を重ねられたのかといったところには私からはまだ合格点は与えられないなと思っています。なので、これから上位になってくると森、富澤だけだと決めきれない部分も出てくると思うので、やっぱり他のメンバーの決定力が重要になってくるんじゃないかなと思います。

――ここ数試合、森選手、富澤選手の終盤での働きが目立ちます

そこは本当に一人一人の役割がわかって、その中で森が最後決めきるといったところは4年生でキャプテンをやっていて、そこは評価はしたいと思います。ただ、この試合で勝ちきれてはいますけども、やっぱりどうしても力を込めて、決めるところで決まらなかったりだとか、8割くらいのプレーがやれれば決められるのに自分で自分を追い込んでしまっているところなどはあるので、そこは心を整えればもっともっと良くなると思います。より高いレベルを目指して欲しいので、合格点は今の段階ではまだ上げられないですね。

――今後も負けられない順位決定戦が控えています

本当にそうですね。今後順位決定戦が始まっていくんですけど、私はベンチで座っているだけですが、中谷(平14スポ卒)、平山(平29スポ卒)、それから藤田(平29国教卒)の女性コーチ陣が学生と目線を合わせて、厳しくもやりがいを持って、バレーを気持ちを伝えてくれているので、そこを含めて残りの3試合しっかり最後までいいチームが作りきれるように私も役割が果たせられるように頑張っていきたいと思います。

富澤結花(スポ3=東京・文京学院大女)

――きょうの試合を振り返ってみて

きょうは1試合だけだったので、江戸川大だけに対策を練れたと思ったんですけど第一セットに自分たちの対策以上にやられてしまい、修正することができませんでした。そこはまだまだこれから戦ってゆく上でまだ課題なんですけれど1セット重ねるごとに少しずつ対応できて勝てたと思うのでそこは自分たちがリーグで成長している点かなと思います。

―チームの攻撃力が上がっている印象を受けました。それについては副将としてどう思われますか

自分やかおりさん(森、スポ4=群馬・高崎女)に上がっているのはわかっているんですけれど、途中でゆり(斎藤、社1=千葉・敬愛学園)が打っていたりちい(植松、文構2=香川・高松第一)やゆりえ(井上、スポ2=岡山・就実)などが苦しいところでうまく決めてくれるので全員打てるいいチームになったと思います。

――一位で順位決定戦に臨むこととなりましたが、それについての率直な気持ちを教えてください。

まだストレートで勝っている試合もないですし、圧倒的に勝っている感じでもないのでまだまだしっかりやらないと負けると思いますのでまだまだ気が抜けない戦いが待っていると思います。

――守備などが比較的良い雰囲気だったにもかかわらず第1セットを落としてしまったことはどう思われますか

自分たちからミスを出しているので江戸川のようなミスの少ないチームに対して自分たちで取りきれるミスをしないようにしたいと思います。

――最後に来週の順位決定戦への意気込みをお願いします。

自分たちが苦手なところをどんどん攻められると思いますし、どんどんデータ取って来られると思うのでこのリーグでできた課題を改善して行くことや試合の中でしっかり対応していきたいと思います。