今の卓球界では遅咲きとも言われる9歳から卓球人生のスタートを切った黄少年は、血の滲むような努力を重ね、18歳にしてナショナルチームに名を連ねることになる。そこで出会った“人生の師”唐鵬との二人三脚で自身を変えた黄鎮廷は、2014年ITTFプ…

今の卓球界では遅咲きとも言われる9歳から卓球人生のスタートを切った黄少年は、血の滲むような努力を重ね、18歳にしてナショナルチームに名を連ねることになる。そこで出会った“人生の師”唐鵬との二人三脚で自身を変えた黄鎮廷は、2014年ITTFプロツアーグランドファイナルという大舞台で、男子ダブルス銅メダルに輝き、世界トッププレイヤーの仲間入りを果たした。

今や世界ランキングトップ10をキープする世界最高のペンホルダーの黄鎮廷にTリーグ参戦への思いと、自身が見据える未来について、質問をぶつけた。



——Tリーグにはいつ頃参戦を決めたのですか?
実は去年からネットの情報を見て日本で卓球のプロリーグができることは知っていました。その頃から、日本の卓球の体制が整っていること、そして若手選手がかなり強くなってきていることもあり、参戦したいと思っていました。

特に日本選手とは国際試合ではなかなか当たることがないので、試合数も比較的多いTリーグは僕にとってもいい環境だと思ったのも参戦の理由ですね。

——Tリーグでライバル視している選手はいますか?
今年の世界卓球(団体戦)ベスト8決定戦で敗れた張本智和や、2016年世界卓球(団体戦)のメダル決定戦で敗れた水谷隼はライバル視しています。あとは丹羽孝希や海外選手もですね。

——Tリーグの注目選手は?
注目選手はやはり日本の最有力の若手である張本です。彼は海外の試合でもすでに活躍しています。私自身もう27歳でベテランの域に入ってきました。勢いだけで勝てる年齢ではないので、これから伸びる若手を今のうちから研究しておきたいですね。

——日本のファンに向けて、黄さんのアピールポイントを教えてください。
中国式ペンでのバックハンドに注目して欲しい。日本はペンが好きな人が多いからね。そういう意味でもペンが好きな日本人ファンたちともっと交流がしたいし、私のファンにも感謝を直接伝えに行きたいですね。

——Tリーグでの目標は?
目標はもちろんリーグ優勝ですが、その他にも自分自身の安定性を上げるというテーマもあります。多くの試合をこなす中で自分より強い選手でも、実力的に及ばない選手でも、コンスタントに戦っていけるような安定性を手に入れたいです。



写真・取材・文:澤竹正英/呉靖惠(ラリーズ編集部)