大会二日目は15時から競技開始となり、21時近くまで熱戦が続いた。男子は春に敗北を喫した法大と対戦。ダブルスの2組がどちらもファイナルまでもつれ込むも後半のコンビネーションが光り、接戦をものにする。それに続いたシングルス3の渡辺俊和(スポ…

 大会二日目は15時から競技開始となり、21時近くまで熱戦が続いた。男子は春に敗北を喫した法大と対戦。ダブルスの2組がどちらもファイナルまでもつれ込むも後半のコンビネーションが光り、接戦をものにする。それに続いたシングルス3の渡辺俊和(スポ3=埼玉栄)が勢いよく10連続得点し試合を制した。一方の女子は、東日本学生選手権(東日本)の準決勝で破れた日体大との再戦。リベンジを果たしたいところだったが、ベストメンバーではない状況の中、1−4で大敗した。

 勝負の行く末を握っていたのはダブルスだった。男子は、シングルス1で古賀がなんとかファイナルを22−20で勝ち取ると、続く吉村徳仁(スポ3=富山・高岡第一)は法大の主将に最後は競るもののストレート負け。1−1となり、勝負はダブルスにかかっていた。ダブルス1の渡辺俊和(スポ3=埼玉栄)・鈴木朋弥(商3=宮城・聖ウルスラ学院英智)組は東日本で負けたペアに対してスマッシュを連続で決め快勝。「しっかりリベンジができたのでよかった」と渡辺は振り返る。ダブルス2は大会一日目とは異なるオーダーで、東日本でベスト4入りした古賀・友金利玖斗(スポ1=兵庫・神戸村野工)組が登場。1セット目を取られるも、2セット目から徐々に息が合い試合のペースをつかむ。ファイナルはイレブンを先取し、仲間からの声援にも後押しされそのまま逃げ切った。初のリーグ戦を勝利で飾った友金の顔には、試合終了後に満面の笑みがこぼれた。

渡辺・鈴木組が流れを早大に引き寄せた

 女子は悔しい敗戦となった。シングルス2に出場した中村幸(スポ4=富山国際大付)もダブルス1に出場した桃井伶実(スポ3=石川・金沢向陽)・平野紗妃(スポ1=福岡・九州国際大付)組も、流れを引き寄せるような場面が見られたが、チャンスをものにできず、敗北を喫した。最後のシングルスには昨日に引き続き松本茜(社3=福岡・九州国際大付)が出場。早大の負けは確定していたが、「リーグ戦は、最後は勝ち星も重要になってくるので自分だけでもとらなきゃいけない」(松本)という気持ちで臨んだ。松本はコートを広く使った配球で相手を左右前後に揺さぶり、順調に得点を重ねる。持ち味のクロスのショットも決まり、ストレートで勝利。全敗を阻止した。


全敗を阻止した松本

 大会三日目の対戦相手は、男子は春に惜敗した日大。女子は松本が「すごく大事になってくる」と挙げた専大だ。どちらもリーグ戦の順位を左右するポイントとなることは間違いない。ここまでで、女子の中村や桃井・平野組など、内容の濃い試合を展開しているにもかかわらず勝ちきれない試合が多い。男女共にベストメンバーではないが、大会中日のここで踏ん張り、勝利を手にしたい。

(記事、写真 石名遥、山本小晴)

結果

▽男子団体○4ー1法大

シングルス1 古賀穂(スポ4=福島・富岡)〇2-1(22-20、17-21、22−20)

シングルス2 吉村徳仁(スポ3=富山・高岡第一)●0-2(18-21、26−28)

ダブルス1 渡辺俊和(スポ3=埼玉栄)、鈴木朋弥(商3=宮城・聖ウルスラ学院英智)○2-1(21-16、17−21、21−17)

ダブルス2 古賀、友金利玖斗(スポ1=兵庫・神戸村野工)○2-1(19-21、21−13、21−15)

シングルス3 渡辺俊和(スポ3=埼玉栄)○2-0(21−19、26―24)

▽女子団体●1-4日体大

シングルス1 平野紗妃(スポ1=福岡・九州国際大付)●0-2(13−21、15−21)

シングルス2 中村幸女子主将(スポ4=富山国際大付)●0-2(19-21、14-21)

ダブルス1 桃井伶実(スポ3=石川・金沢向陽)、平野●1-2(17-21、21-14、19−21)

ダブルス2 中村、片桐悠夏(人3=西武台千葉)●0−2(19−21、16−21)

シングルス3 松本茜(社3=福岡・九州国際大付)○2-0(21-13、21-16)

コメント

渡辺俊和(スポ3=埼玉栄)

――東日本後の試合となりました

東日本は、団体で自分たちだけ準決勝で唯一負けて、他は全部3-0だったので、自分たちだけ負けたのが悔しいし後悔した点です。でも、そこで負けたペアときょう当たって、(きょうは勝って)しっかりリベンジができたのでよかったです。個人戦のダブルスは、勝つべき相手には勝ったのですが、競った試合では勝つことができなかったので、そこがまだまだだなと思います。

――今回のリーグ戦では、シングルスとダブルスどちらも出ています

今回はB代表が二人いないので、穂さんが取って、自分があと2個取れば勝ちなので、そういう意識でやっています。

――きょうのシングルス3についてお聞きします。1セット目は10連続得点で取りました

まさか勝つとは思っていなかったのですが、ちょっと連続してポイントを取ると、相手が焦っているように見えたので、このままいけるのではないかと思いました。自分がミスしないようにやっていたら、相手が勝手にミスしてくれたので、すごく助かりました。

――2セット目の最後は接戦でしたね

最後は競った場面で、チームメイトの声援がすごく大きかったです。相手よりもこっちの方が応援がすごかったですし、穂さんの方をチラッと見たら、攻めろ攻めろというジェスチャーをしていたので、最後に攻めていこうと思ってやりました。自分の方が先にマッチポイントを取っている展開だったので、相手に先に行かれるよりこっちの方が気持ち的によかったです。

――あと3日間あります

たぶんあと6試合あると思うんですけど、その6試合全部勝つ気でいきます。でも、まずは内容も大事ですが1試合1試合を勝ちにこだわって今回はやっていきたいと思います。

友金利玖斗(スポ1=兵庫・神戸村野工)

――東日本学生選手権(東日本)から古賀穂主将(スポ4=福島・富岡)とペアを組まれています。東日本ではベスト4でした

ほとんど練習していなかったので、まさかベスト4に入れるとは思いませんでした。穂さんはシングルスもミックスもできるので、自分が前に入れば勝てるなと思っていました。自分自身、前には自信があるので、いかに前につめて穂さんをうまく使うかというところでした。自分がうまくいけば絶対に勝てるし、逆に自分がうまくいかなければ足を引っ張って負けるな、と。東日本では自分が前にいけたと思います。

――きょうの試合についてお聞きします。2セット目から流れが変わりました

1セット目は、自分が初めてのリーグ戦というのもあって、緊張はしていなかったのですが、勝たなければいけないというプレッシャーを感じていました。自分たちが勝てば(チームは)勝てると思っていたので、少し前に出すぎたり攻めすぎたりしてしまいました。2セット目からは余裕が出てきました。

――前に出る以外で意識した点は

ロビングの上げ方や、相手を見てフェイントをかけたりとか。相手の穴を見つけて作って、後ろで穂さんっていうかたちを作ろうと思っていたので、前とは違う詰め方を意識しました。

――試合中、古賀さんから声をかけられていましたね

落ち着いていこう、と言われました(笑)。

――初めてのリーグ戦はどうでしたか

2-0で勝てるところを、1セット目に自分がチキって落としてしまったので、ごちゃごちゃしてしまってファイナルまでいってしまいました。チームとしても試合が長引いてしまってあすにも影響してしまうので、申し訳ないなという気持ちです。

松本茜(社3=福岡・九州国際大付)

―― 先日、東日本がありましたが団体戦を振り返っていかがでしたか

東日本はリーグ戦と違って一日に何試合もするので、私はシングルスしかないから前半のシングルス1、2に出ていました。肝心の準決勝の日体戦はそこで負けてしまってしまったりとか。上級生としてしっかり責任感を持ってやらなきゃいけないと思いました。

――個人戦は

個人戦は一度もインカレ(全日本学生選手権)に出られてなくて。今年はダブルスはもちろんシングルスも出たかったのですが、3回戦で第2シードの筑波大の人に当たって。春リーグでも当たって競ったけどストレートで負けてしまった相手で、自分が挑戦者の気持ちで挑んだのですが、あっちは春よりレベルが格段に上がっていて手も足も出なくて。今年も結局個人戦でインカレを逃してしまったので、それに関してはすごく悔しいです。

――今大会は欠場している選手もいますが、実際試合をしてみてどのように感じていますか

今遠征に行っている鈴木(ゆうき、社1=宮城・聖ウルスラ学院英智)とか、けがをしている吾妻(咲弥、スポ2=福島・富岡)とかがいつも(シングルスとダブルスを)兼ねていて。二人の3本が要になっている部分はあるので、正直不安要素しかない状態でした。リーグ戦に出ている身としてはこういうときこそ自分が勝たなきゃいけないのかなと感じます。焦りは感じていたのですが、やっぱりきょうの結果とか昨日の結果を見ても、自分たちがどれだけ二人に頼ってしまっている部分が多いのかを改めて痛感しています。

――きょうは0-4という場面で試合が回ってきましたがどんな気持ちで臨まれましたか

2対2で回ってくるプレッシャーはなかったのですが、リーグ戦は最後は勝ち星も重要になってくるので、自分だけでも取っていかなきゃなっていうふうに思いました。

――試合全体を通して余裕があるように感じられました

相手がメンバーチェンジで控えの選手が出てきたので、想定したよりも格下の相手が出てきて。しっかり勝つことはもちろんなのですが、自分が良いプレーをできるようにとかいろいろ考えながらやっていました。自分がいかに攻められるかとか、相手がミスしてくれていたので、気持ちには余裕がありました。

――クロスのショットが効いている印象を受けましたが何か意識していたことはありますか

自分はクロスを打ち過ぎてしまうってよく言われていて。最近はストレートでやっていたのですが、左利きなのでやっぱりクロスのカットとかすごい持ち味なので、そこを活かせるようにラリーをしようと意識していました。

―― 2ゲーム目の中盤に点差が縮められた場面がありました。そこからの立て直し方など、どのように考えていましたか

ミスをしていたのは自分が結構甘い球を上げてしまって相手に攻め込まれてしまったって感じなので、しっかり奥に返してラリーすれば大丈夫っていう気持ちで、いったん大きくラリーしようって意識してやりました。

――最後に今大会の意気込みを教えてください

今2敗していて、すごく厳しい状況ではあるんですけど、まず、あすの専大戦はすごく大事になってくると思うので、チームとして勝つことはもちろんですけど、自分がしっかり勝ってチームに良い流れを持って来れたらいいなと思います。