コカ・コーラウエスト株式会社ラグビー部(コカ・コーラレッドスパークス)の創部50周年記念行事が、7月2日におこなわれた。日中は、同じ福岡市東区を本拠地とする良きライバル、九州電力キューデンヴォルテクスとの試合やOB戦もおこなわれ、夜は約4…

 コカ・コーラウエスト株式会社ラグビー部(コカ・コーラレッドスパークス)の創部50周年記念行事が、7月2日におこなわれた。日中は、同じ福岡市東区を本拠地とする良きライバル、九州電力キューデンヴォルテクスとの試合やOB戦もおこなわれ、夜は約420人が出席して記念式典が盛大に開催された。

 1966(昭和41)年9月に、「日米コカ・コーラボトリング ラグビー部」として誕生し、福岡社会人ラグビーBリーグで活動開始。2000年度に全国社会人大会初出場を果たし、トップキュウシュウAリーグで6戦全勝優勝した2003年度には日本選手権大会に初出場した。そして、2006年度にトップリーグに昇格。コカ・コーラレッドスパークスとチーム名が変わった現在も、日本最高峰リーグで奮闘している。

 記念式典では、コカ・コーラウエスト株式会社の代表取締役社長でコカ・コーラレッドスパークスのオーナーでもある吉松民雄氏から、リオデジャネイロオリンピックの男子セブンズ日本代表主将に選ばれた同ラグビー部所属の桑水流裕策選手について紹介があると、出席者から大きな拍手が起きた。同社の女子ホッケー部の5人もリオ五輪の日本代表選手に選出されており、吉松社長は「次の飛躍に向けて会社自体も大変大きな勝負に出ているところ。その勝負の年に、私ども社員の代表がオリンピックに6名も行く。勇気づけられる」と語った。

 来賓者を代表して祝辞を述べた福岡県の大曲昭恵副知事は、「2019年に日本でラグビーワールドカップが開催される。福岡も試合会場のひとつに選んでいただいており、福岡のラグビー熱をもっともっと盛り上げて、その風を九州全体で吹かせていきたいと思っています。その熱い風を、レッドスパークスが赤い火花をつけていただいて、赤い炎となって、九州全体を盛り上げていただきたい」と激励した。

 臼井章広監督は、「会社、OB、ラグビー関係者、ファンの方々など、たくさんの人にサポートしていただいて50周年を迎えられた。昔はある意味、雑草軍団だったかもしれないが、OBの方々の努力が積み重なって、いまがあると思っています」と、しみじみと語った。
「かつて、きな粉会というのがあった。仕事が終わって、九大さんのグラウンドなどを借りて練習していたそうですが、土のグラウンドで汗だくになってやると、体がきな粉みたいになるでしょ。そういう歴史があって、いまがあるんですよね。環境は整っていなくても、一生懸命やることが大事だと教えていただきました。これからのことを考えると、プレッシャーの方が強い。51年、52年と、しっかりした歴史を刻んでいかないといけない。でも同時に、やるぞという思いもあります。相手が根負けするくらい、一生懸命タックルするチームを作っていきたい。今年亡くなった末吉(紀雄)前オーナーもラグビーに熱い方で、ご存命だった頃、そんな話をしたことを覚えています」

 そして、記念式典の最後に壇上であいさつした山下昂大キャプテンは、「多くの方々に愛され、支えられているんだなと実感しています。50周年という節目の年に、選手として、またキャプテンとしてこのような場にいられることをとても光栄に思います。我々は選手なので、勝つことを求められる。入替戦にまわることもあり、なかなかいい結果は出ていないですが、トップリーグの上位に食い込もうと日々努力しています。もっともっと上のレベルで、みなさんへの感謝の気持ちをプレーで恩返ししたいと思っています」と力強く誓った。

 今季トップリーグは8月26日に開幕し、コカ・コーラレッドスパークスは翌日の27日に、熊本県のうまかな・よかなスタジアムでキヤノンイーグルスと対戦する。