ここまで関東大学リーグ戦(リーグ戦)を無傷の4連勝で突き進み、この5戦目以降は関東大学選手権上位校と当たることとなっている早大。その最初の関門となったのは日本学生氷上競技選手権を2連覇中の強敵・明大だ。第1ピリオド(P)開始早々1点を先…

  ここまで関東大学リーグ戦(リーグ戦)を無傷の4連勝で突き進み、この5戦目以降は関東大学選手権上位校と当たることとなっている早大。その最初の関門となったのは日本学生氷上競技選手権を2連覇中の強敵・明大だ。第1ピリオド(P)開始早々1点を先制され、中盤にも追加点を入れられたが、そこから反撃を開始。第2Pで同点に追い付くと、その後FW青木孝史朗(スポ3=埼玉栄)のゴールで勝ち越した。さらに青木がこの日二点目となる追加点を入れると最後までGK谷口嘉鷹(社3=東京・早実)を中心に守り抜き、大学アイスホッケー界最強の明大相手に3年ぶりの大金星を挙げた。

  第1P開始直後は明大のパスワークに翻弄(ほんろう)され、1分32秒で先制を許して早くも追う展開となった早大。その後フィールドプレーヤーが2人多いPP(※1)となるも無得点に終わった早大はPK(※2)の場面で明大に追加点を奪われ、リードを2点に広げられてしまった。しかし、ここから反撃を開始する。「もっとアグレッシブにいこう」とFW鈴木ロイ主将(教4=北海道・苫小牧東)がチームメイトに話したことにより、積極的な試合運びをするように。そして2点目の失点から約2分後、鈴木がFW高橋寛伎(国教4=東京インターハイスクール)のこぼれ球を拾い、そのままパックを思い切り押し込むようにシュート。前節から強い連携プレーを見せている4年生コンビの活躍で待望の1点目を奪取した。


勝ち越しゴールを含む2点を挙げ今日は『青木デー』となった

 そして続く第2Pは早大が試合を支配する。まず前半にゴール前の攻防でこぼれたパックを高橋が叩いて相手ゴールキーパーの隙を突いたシュートを放ち同点とすると、12分53秒、青木がゴールネットを揺らし、ついに試合をひっくり返した。その後は両者一歩も譲らず、第3Pへ突入する。今まで明大相手の試合では、第2Pまで接戦を演じるも第3Pで大量失点することが多かった早大。しかしこの日は違った。青木が明大に打撃を与える2点目を決め、リードを広げると、そこから守備陣が奮闘をみせる。明大の猛攻が早大ゴールを何度も襲ったが、谷口が好セーブを連発し、第3Pは最後まで無失点に抑える。「試合の途中からでも修正できるようになったのはすごく大きな成長」(谷口)。強気なプレーで守護神としての役割を大いに果たした。


鋭い読みのディフェンスで明大封じに貢献した篠田

 今までの明大戦では勝機こそあったものの、勝ち切ることができずにいた早大。しかし今回、『アグレッシブ』なプレーを一人一人が意識して取り組んだことにより、強豪相手に大きな白星をつかんだ。この姿勢を貫き続けることができれば、リーグ戦制覇も見えてくるはずだ。「来週の2連戦もしっかり勝ち点6を必ず取りたい」(鈴木)。来週の中大と東洋大相手にも『アグレッシブ』な早大ホッケーを見せ、勝利してくれることに期待したい。

※1 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が多く、数的有利な状態をパワープレーと呼ぶ。

※2 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が少なく、数的不利な状態をキルプレーと呼ぶ。

(記事 宇根加菜葉、写真 糸賀日向子、藤岡小雪)

※( )内はシュート数

結果
早大ピリオド明大
1(24)1st2(12)
2(19)2st0(11)
1(16)3st0(14)
4(59)2(37)
得点経過
チーム時間ゴールアシスト1アシスト2PK/PP
明大01:3213松本22徳田11青山
明大13:0993池田23廣田11青山PK
早大15:1516鈴木17高橋
早大25:0717高橋16鈴木14小澤田
早大32:538青木19杉本29ハリデー
早大42:578青木1澤出29ハリデー
※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す
 なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする
早大メンバー
セットFWFWFWDFDF
21矢島17高橋16鈴木33坂本25篠田
19杉本8青木1澤出29ハリデー18羽場
12飛田9生江14小澤田31大崎13吉野
15伊東 2北村11加賀美10住友23草島
GK34谷口 B-GK39村上
コメント

内藤正樹監督(平3二文卒=北海道・釧路湖陵)

――明大に勝って開幕5連勝となりました。今の気持ちをお聞かせください

もちろんうれしいです。3年ぶりかな。明大に勝てたということはいつだとしてもうれしいですよ。

――いままで最後に逆転されるイメージが強かったですが、今日守り切れた要因はどこにあったのでしょうか

明大の前の4試合で出してる数字が、早大の方がいい部分もあるんですよ。シュート数や得点が多いなどですね。その辺りをもう一回理解したうえで、明大と同じくらいの力があるということを伝えていました。その辺りを根拠に自信を持ったプレーをしてくれたのかなと思います。

――ディフェンス面で敵陣から積極的にプレスをかけられたことが大きかったですね

一番そこが今までの明大戦の負け試合とは違うところでしたね。いままでは明大が上手なので引いてしまって、空いたスペースを使われてスピードを使ったプレーをされていたという2、3年の歴史がありました。もう同じような失敗をするのはやめようということで、今話したように明大と同じだけの力があるから発揮しようと話しました。

――開幕5連勝で優勝戦線でも一歩リードですね

一歩リードとはいかないですね。もう一回りありますし。ただ、去年までは4勝した後3連敗して、優勝の目がなくなっていましたけども、今年は生き残ったという感じですね。まだ来週2つありますので、何とかそこも勝って優勝争いをしなければいけないと思います。やってくれると思います。

――その重要な来週の試合はどういった意気込みで臨みますか

今日明大に勝ったことで、他の2チームもうちに対する印象が変わったと思いますので、相当こっちも心してかからなければいけないと思います。ただウチも今日勝って、自分たちがやってることは間違っていないという自信を深めたので、やるべきことをやるだけだと思います。

FW鈴木ロイ主将(教4=北海道・苫小牧東)

――久々の明大への勝利でした、今の率直なお気持ちをお聞かせください

別に驚くような結果ではなかったです。

――勝てる、という気持ちがありましたか

そうですね。全然、ここ秋リーグ4試合してきた感覚として本当に良いホッケーができていると思っていて、どこと戦おうと勝ち点3がしっかり取れる自信があったので、きょうの試合でもワセダのホッケーを1試合通して続けることができたので、勝てて当然だったと思います。

――きょうの試合全体を振り返っていかがですか

立ち上がりで引いてしまった部分があって、相手がパックを持った時に怖いからちょっと下がってというプレーが目立ったんですけど、みんなにもっとアグレッシブにいこうという話をして、第1Pの最後の方からは開き直ってみんなアグレッシブに詰めるようにできたので、そこはすごく良かったと思います。

――1点目のゴールシーンを振り返っていかがですか

寛伎(国教4=東京インターハイスクール)がすごく良いバトルをしていて、パックがこぼれるなと思ったので、寄ってパックを取ったら3対1という状況ができあがっていて、パスレーンは2つあったので、パスしようかとも思ったんですけど、相手のディフェンダーがすごく良いスティックさばきをしていて、パスはないなと思ったので自分でバックハンドに持ち替えて思い切り打ちました。

――前の試合に続いて、高橋選手との連係プレーが目立ちました

寛伎とは1年生の頃からお互い組んでいて、何も言わなくてもお互いやりたいことが明確に分かるので、どう動きたいのか、どうしたいのか分かりますし、すごく組みやすい相棒だなと思っています。

――きょうの試合の勝因は、ワセダのホッケーができたことでしょうか

アグレッシブなホッケーができたというところに尽きると思います。

――いつもは第3Pに逆転されてしまう展開が多かったです

いつも明大に勝ちながらも最後にひっくり返されちゃうっていうのは、みんな変にリードしているから、そのリードをどうにか守り切ろうという気持ちがあって、結局行くべきところで行けずに引いてしまうというとことがありました。でもきょうは、そういうことを一切せずに守りに入るな、と攻めて攻めてアグレッシブにどんどん前に前にいこうっていう話をして、それを選手全員が体現できたので、第3P通して良かったと思います。

――上位校との対戦が続きますが、意気込みをお願いします

きょうの試合で本当に選手たちは良い自信になったと思いますし、今のホッケーを続ければいいのだなと分かったと思うので、1週間でより今のアグレッシブなホッケーに磨きをかけて、来週の2連戦もしっかり勝ち点6を必ず取りたいと思います。

DFハリデー慈英副将(スポ4=埼玉栄)

――久しぶりに明大戦での勝利となりました。今の気持ちをお聞かせください

もう思い出せないくらい前ですね(笑)。この勝ちはデカいですし、今後にもかなり響いてくると思うので本当に良かったです。

――勝ち越しゴールのアシストの場面を振り返ってください

あれは僕は仁(澤出、スポ2=北海道・武修館)に渡しただけです。仁が上手く空いているスペースをついて、孝史朗(青木、スポ3=埼玉栄)も上手く叩いてくれたのでいいゴールになったと思います。時間的にも3P開始直後の得点で、明大にとっても大きな打撃になったと思います。

――明大戦は第3Pに逆転される印象がありましたが、守りきれた要因はありますか

そう言われると、今日は逆でしたね。とりあえず自分たちがやってきたことを信じて、プレーすることが今日のモットーでした。いつもは第2ピリオドで同点にされて気持ちが落ち込んでしまうところを、ずっと自信もってプレーできたことが勝利に結びついたのかなと思います。

――これで開幕5連勝で優勝争いでも一歩リードですね

そうですね。優勝も視野に入ってきたと思います。この勝ちで明大にも一歩リードして、次の中大と東洋大にもしっかり勝って全勝で前半を終わりたいと思います。

FW高橋寛伎(国教4=東京インターハイスクール)

――3年ぶりに明大に勝ちましたが、今の気持ちは

うれしいですけど、やることをやればみんな勝てるって信じていたので、やろうと思ったことをやって、結果が付いてきたって考えています。

――FW鈴木ロイ主将(教4=北海道・苫小牧東)とのコンビネーションはいかがですか

ロイはすごくアグレッシブでどんどんいってくれて、自分も結構ガツガツいっちゃうタイプなので、それを2人で(攻めに)いってうまく相手にやりにくいと思わせていると思っています。

――得点の場面を振り返っていかがですか

あれは本当にタイミング良くいい場所にいた感じで、他の味方の選手たちが頑張ってくれた後パックがこぼれて、あとは枠に当てるというだけのゴールでした。

――来週はまた上位校との対戦が続きますがそれに向けて意気込みをお願いします

今やってることが成功しているので、小さい部分や直せる部分を見つけて良くして、やることを変えないで頑張っていきたいと思います。

FW青木孝史朗(スポ3=埼玉栄)※囲み取材より抜粋

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

素直に明大から勝ち点3を取れたのは嬉しく思っています。

――青木選手は2ゴールを決めましたが、その点についてはいかがですか

きょうのチームの方針のアグレッシブにゴールに向かっていくという形で仁(澤出、スポ2=北海道・武修館)と華唯(杉本、スポ1=北海道・駒大苫小牧)から良いパスが来たのでそれを決めるだけだったのかなと思います。

――それぞれのゴールを詳しく振り返っていただけますか

1点目は自分が足を動かしてチェンジしようかなと思ったんですけど疲れた状態で足を動かしてツーワンを取れたのが得点に繋がったのかなと思います。2点目はゴール前バトルして勝ったところに仁が良いパスをくれてあとは決めるだけという形だったので、ゴール前バトルに勝てたのが2点目につながったのかなと思います。

――早大らしいプレーというのを今リーグ選手の皆さんがポイントとしておっしゃっていますが、きょうの試合はいかがでしたか

早大らしくアグレッシブにフォアチェックとかできて、後半まで走れたというのが勝因かなと思います。

――先に2点取られてチームの雰囲気というのはいかがでしたか

最初失点するのは想定内だったのでそんなに慌てることなくプレーできたのかなと思います。

――自身は怪我から復帰して試合勘というのはいかがですか

試合勘というのはほぼ戻っているのであとは思い切りプレーするだけかなと思っていました。

――次戦に向けての意気込みをお願いします

きょう明大に勝てたことでチーム全体に良い自信がついたと思うので、その自信を持って2連戦でしっかり勝ち点6を取れるように頑張りたいと思います。

GK谷口嘉鷹(社3=東京・早実)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

きょうから上位校との対戦ということですごく今までとは違った思いがあったんですけど、やっぱりやることは今までとは変わらないと思うのでそこは変に気負わずにいつも通りのプレーをしようと思いました。

――きょうの後半の好セーブ連発を振り返っていかがですか

そこは自分の成長した部分だと思っていて、1ピリ開始早々に2失点して今までだったら流れがダメだったんですけど、試合の途中からでも修正できるようになったのはすごく大きな成長だなという風に思います。

――成長した要因は

まずは失点しても下を向かないという、自分が弱気になってしまうとどうしてもチーム全体にそれが伝わってしまうのでそれは本当にやめようというのは心がけていて、次のプレーを考えて切り替えるようにはしていました。

――久しぶりの明大戦勝利という点はいかがですか

明大に勝ってなかったので勝ちたいという思いもあったんですけど、この4連勝してきたのを無駄にしないで、勝ち点3を必ず取って優勝を目指すということでした。早大のホッケーを最後までやって結果が出たという点については嬉しかったです。

――次戦に向けての意気込みをお願いします

次、また2連戦なんですけど、きょう勝ったのを無駄にしないためにも次も2連勝しないといけないと思うのでそこはしっかり勝ち点6を取れるように良い準備をしていきたいと思います。

DF篠田純希(スポ2=北海道・苫小牧東)

――久々の明大への勝利でした、今の率直なお気持ちをお聞かせください

素直に嬉しいです。

――きょうの試合を振り返っていかがですか

最初は早い段階で失点してしまったんですけど、その後にまたすぐに取り返して自分たちの流れに持っていけたのが良かったかな、と思います。

――きょうの勝因は

反則も少なかったですし、反則しても我慢してしっかり守って攻める時はしっかりアグレッシブに一人一人がトライした結果かな、と思います。

――DF陣の出来はいかがでしたか

課題のブルーラインゾーンから下がりすぎないっていうのは、ちょっとできていないんですけど少しずつできるようになってきているかな、と思います。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

最初は自分なりに良かったかなと思うんですけど、最後の方にちょっと足が止まってしまったのが課題だと思います。

――上位校との対戦が続きますが、意気込みをお願いします

大事な前半戦の2連戦で、勝ったら優勝も近づくのでしっかり一戦一戦大事にしていきたいと思います。