GI(食後の血糖値の上昇を示す指標)を提唱した、ジェンキンス博士が1982年に発表した「セカンドミール効果」。30年以上も前に発表されていながらも、まだまだ知られていないセカンドミール効果の健康への重要性をお伝えします。 セカン…

 GI(食後の血糖値の上昇を示す指標)を提唱した、ジェンキンス博士が1982年に発表した「セカンドミール効果」。30年以上も前に発表されていながらも、まだまだ知られていないセカンドミール効果の健康への重要性をお伝えします。

セカンドミール効果とは?


 「セカンドミール」とは、1日のうちに摂る「2回目の食事」ということ。
また1日の最初の食事をファーストミールといい、私たちの普段の食生活であれば朝食がファーストミール、昼食がセカンドミールに当てはまりますね。

ジェンキンス博士はこのファーストミールとセカンドミールのとり方による血糖値の関連性を見つけ出しました。それが「セカンドミール効果」と呼ばれるものです。

これは最初にとる食事の内容によって、その次の食事による血糖値の上昇が変化してくるというものでした。
実際、朝食に何も食べなかった人は、昼食をとった際に血糖値が急上昇するのに対し、バランスのいい朝食をとった人は昼食後の血糖値の上昇が緩やかだったという結果が出ています。

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高カロリーになりがちなサンドイッチをダイエットメニューに変えるコツ(https://cocokara-next.com/food_and_diet/method-of-changing-the-sandwich-a-diet-menu/)

セカンドミール効果を得るためのポイント

 セカンドミール効果を正しく得るためには、ファーストミールの摂り方が重要になってきます。

1.白< 茶色い主食を選ぶ
白米のおにぎりとお茶や、トーストや菓子パンとコーヒー、といった高GIの食材だけを摂るのではセカンドミールの効果は出にくいといわれています。
そのため、主食は白いもの(白米や食パン・うどん・コーンフレーク)よりも茶色いもの(玄米や全粒粉パン・そば・グラノーラ)などを選ぶようにしましょう。

2.野菜→タンパク質→主食
野菜に含まれる食物繊維はGIの上昇を緩やかにするとされています。
また卵や乳製品など、タンパク質をしっかりと摂ることもバランスのよいファーストミールを目指すためには欠かせません。
野菜→タンパク質→主食の順で食べれば、よりGIの上昇を緩やかにすることができますよ。

3.良質な油を摂る
油には糖の吸収を抑え、GIの上昇も抑制してくれる働きがあります。
そのため、サラダであればノンオイルではなくオメガ3を多く含む亜麻仁油やエゴマ油を使ったドレッシングをかけるようにしたり、またアーモンドやクルミなどのナッツ類にも良質の油が含まれているため、ファーストミールには油をとることも意識しましょう。

セカンミドール効果で得られる3つの嬉しいこと

1.仕事のパフォーマンスUP
昼食後、強い眠気に襲われたことがあるという方は少なくないはず。血糖値の乱高下は集中力を低下させたり眠気、イライラを引き起こす原因となります。
そのためセカンドミール効果で血糖値を安定させることは仕事のパフォーマンス向上にも大切なことなのです。

2.さまざまな疾病の予防に
食後の血糖値が高いと、糖尿病のリスクが高まると言われています。また、長期的に血糖値の高い状態が続くと血管に負担がかかり、血管を痛めてしまう原因に。
血液や血管の状態が悪くなると動脈硬化や高血圧などさまざまな疾病の引き金となるため、まずは血糖値を穏やかに保つことがこれらの疾病を防ぐためには重要となってきます。

3.脂肪を蓄えにくくする
食後一時的に余剰となった糖は、インスリンの働きで脂肪組織に運ばれ脂肪として蓄えられてしまいます。そのため、食後の血糖値は上げ過ぎないことが脂肪の蓄積を抑えるためには大切です。

 仕事への集中力UPやその他の健康維持、さらにはダイエットにまで影響を及ぼすセカンドミール効果。初めて耳にしたという方も、これを機に「1日を通した食事の摂り方」を見直されてみてはいかがでしょうか。

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[監修:あすけん 管理栄養士]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。