ブンデスリーガ第5節は9月25日、26日の平日開催だ。ちなみにドイツでは、プレミアリーグの試合数が多いことになぞら…
ブンデスリーガ第5節は9月25日、26日の平日開催だ。ちなみにドイツでは、プレミアリーグの試合数が多いことになぞらえて、平日に試合が開催される週を「Englisch Woche」(英国週間)と呼ぶ。リーグ戦としては今年最初の「Englisch Woche」、ブレーメンはヘルタ・ベルリンをホームに迎えた。週末の試合とやや雰囲気が違う、なぜか少し浮かれた熱気にスタジアムは包まれていた。
この試合で、ブレーメンの大迫勇也が先発に復帰した。第4節アウクスブルク戦は、体調不良のためにベンチ外となっていた。ヘルタ戦後に本人が説明したところによると、理由は胃腸炎。第3節ニュルンベルク戦直後の火曜日頃から症状に見舞われ、短期間で3キロも体重が落ちたそうだ。

ヘルタ・ベルリン戦にフル出場し勝利に貢献した大迫勇也
もともと華奢に見えるタイプの大迫。ユニフォームを着ている限りあまりその差はわからなかったが、かなり疲労している様子には見えた。練習に復帰したのは試合前々日の日曜日だったと言うが、そのときもシュート練習程度で終わらせたそうだ。
「短期間に、なんとか頭の中を切り替えることができました」
試合後の大迫は、苦笑いを浮かべながら語った。病み上がりだというのに、結局、フル出場。「あと10分」「あと10分」と、フロリアン・コーフェルト監督から「少しずつ出場時間を延ばされた(笑)」(大迫)。そんな大迫の奮闘もあり、試合はブレーメンが3-1で快勝している。
「よく90分出ました。僕のこと信頼してくれているというのはすごく感じますし、それにもっともっと応えていかなければと思います」
この日、大迫がプレーしたのは、4-4-2で中盤をダイヤモンド型にしたシステムのトップ下だった。
コーフェルト監督は、対戦相手によってシステム変更を大胆に行なう。第2節フランクフルト戦は4-3-3。続くニュルンベルク戦は、その4-3-3を踏襲しながら、3トップというよりもサイドが中盤に吸収される4-5-1。そしてこの日は4-4-2。試合中にシステムを変えるのではなく、試合ごとに異なるシステムを使い分けている。そして大迫は開幕戦で3トップの右、第2節、第3節では左、そしてこのヘルタ戦では中央のトップ下と、試合ごとに違う役割を要求されている。
「あそこで受けてしっかり起点をつくることをミーティングからも言われていたし、トップ下で1対1に勝てればチームとしてもいい攻撃ができるし、そこでマックス(・クルーゼ)と絡めばもっと面白くなると自分で感じていましたけど、それが出せた試合かなと思います」
トップ下は大迫の視野の広さ、器用さ、1対1の強さが全面に出るポジションでもある。実際、指揮官もそのプレーを高く評価したからこそ、「あと少し」と言いながらフル出場させたのだろう。
大迫は、試合ごとのさまざまな変化を楽しんでいる。
「面白いです。新鮮です、すごく。いろいろなやり方が各試合であるし、そのなかでしっかりと芯となることがあるので、ブレずに、フォーメーションが変わっても柔軟に対応していく。可能性をすごく感じています、今」
一方で、2トップのトップ下に入るということは、ゴールから、位置的にもプレーの選択肢的にも遠ざかることを意味する。ポストプレーには手応えを感じているからこそ、得点そのものが今後の大迫の課題となる。テレビ番組などでは「今季の目標は2桁得点」と話している。
「さすがに前に2人いたので、後ろの枚数が少なくて、なかなか前にいくことができなかったです。そこはこれからですね。次の試合は違うフォーメーションになると思うし、そうなるとまた(ゴール前に)入る回数も増えると思うので、しっかり取り組みたいと思います」
大迫は新天地で、指揮官やチームメイトから着実に信頼を獲得した。今季の序盤戦、ブンデスの日本人選手のなかでは抜きん出た活躍を見せている。