早くも第3週を迎えた東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)。開幕カードである法大戦で勝ち点を得ることができなかった早大にとって、立大には何としても勝利し優勝へ望みをつなげたいところ。応援部も全身全霊の応援をささげた。試合は悔しくも延長10回の末サヨナラ本塁打を浴び負けてしまったものの、応援席は幾度も訪れた好機にその度盛り上がりを見せた。

「おーい!ワセダ!応援がついてるぞ!」。試合開始前、応援部は観客と共にグラウンドにいる野球部へと声を掛けた。前日の1回戦で立大のエース田中誠也(3年)を攻略し、どことなく応援席の雰囲気も明るい。しかしその勢いのままとはいかず、この日は打線にあと一本が出ないもどかしい試合となった。何度も得点圏に走者を置くものの、その後の選手がことごとくアウトになりなかなか点が入らない。それでも応援部は『魁』や『BROOM』、また今年で作曲から40周年を迎える『ダイナマイトマーチ』などでその場を元気づける。守備中も、好投する先発・今西拓弥(スポ2=広島・広陵)、2番手の早川隆久(スポ2=千葉・木更津総合)に『ツーストライクコール』や『ビバワセダコール』をして3塁側から選手にエールを届けた。9回に2死一、二塁の好機を迎えたが決着を付けることができず、試合は0-0のまま延長戦へ。攻撃は封じられたものの、早川がテンポよく投げ2死走者なしに。11回へもつれ込むかと思われたその時、神宮球場に早大にとって嫌な音が響いた。「いきなりパコーンと打たれてしまったので、まだ負けた実感がありません」(小川駿也新人監督、教4=東京・早稲田)。惜しくも2連勝とはならず、勝ち点争いは3回戦へ持ち越しとなった。

数々の名曲に合わせて応援を楽しめるのは応援席の醍醐味(だいごみ)であるが、楽しみ方はそれだけはない。リーダーの学注や、シーズンごとに変わるバンド演奏曲を鑑賞できるのも大きな魅力だ。この日の学注では、小谷太郎代表委員主務(社4=神奈川・相模原)が、立大野球部の被る帽子が黒色ということから、くろぼうし、くろぼし、黒星…というようにつなげ早大の勝利を暗示する。また渡邊友希代表委員主将(政経4=静岡・沼津東)は、立大の偏差値が最近上がりMARCH(マーチ)で1番らしいと前置きをした後に、「マーチの1番は、『コンバットマーチ』である!」と声をあげ、観客の笑いを誘った。5回の守備の間に行われるバンド演奏曲『ウィーアー』では、吹奏楽団のリズム良い演奏をベースに、チアリーダーズの可愛らしくもダイナミックな演技で応援席に笑顔を届ける。試合には負けてしまったものの、好機の際には応援席のお客さんを自然と立ち上がり、盛り上がる場面も見えた。
 

バンド演奏曲『ウィーアー』で応援席を沸かせるチアリーダーズ

試合後、小川に立大からしばらく勝ち点を得ていないことを問うと「立教だから勝てないというわけではなくて、ワセダの野球部も応援部もちゃんと力を出せればどこの大学でも勝てないことはない」と答えた。その言葉通り、この翌日に行われた立大3回戦では見事勝利し6季ぶりの勝ち星を得ている。今季優勝を逃すと、優勝パレードの経験者がいなくなってしまう。今後残りの3カードも選手の後押しをし、最後は笑顔で神宮外苑から都の西北まで歩きたい。

 

(記事、写真 今山和々子)