石川佳純 Photo:Itaru Chiba


 世界卓球、五輪と並ぶ世界3大タイトルのひとつ「卓球ワールドカップ」が幕を開ける。「女子ワールドカップ」は9月28〜30日に開催。今年は中国四川省の省都である成都が舞台だ。一方、「男子ワールドカップ」の舞台はフランス・パリ。10月19〜21日の日程でディズニーランド・パリというユニークな場所で開催される。



男女各20人の精鋭による"シングルス世界最強決定戦"

 卓球ワールドカップといえば今年2月、英国・ロンドンで団体戦が開かれ、日本は男女とも銀メダルを持ち帰ったことが記憶に新しいが、今回行われるのは個人戦。各大陸予選を勝ち抜いた男女各20人の精鋭たちが"シングルス世界最強"を目指して火花を散らす。

 日本から出場するのは女子が石川佳純(全農)と平野美宇(日本生命)、男子は張本智和(JOCエリートアカデミー)と丹羽孝希(スヴェンソン)。なぜこのメンバーかといえば、アジア地域の大陸予選にあたる「アジアカップ横浜2018」(4月6日〜8日)に出場し、ワールドカップへの出場権を獲得したからだ。3位表彰台に上がった石川はその場で出場が確定。他の3人は平野が5位、張本が4位、丹羽が5位となり、それぞれ選考の末に出場が決まった。

 ちなみにアジアカップの出場資格(16人)には前年のアジアカップ優勝者やアジア選手権シングルス優勝者、2018年2月時点での世界ランク上位10位以内などの基準があり、各協会(国)から出場できるのは最大2人まで。これらの条件を当時、満たしていたのがアジア選手権女子シングルスで優勝した平野と女子世界ランク日本人トップの石川、男子世界ランク日本人トップの丹羽と2番手の張本だった。

平野美宇 Photo:Itaru Chiba


完全アウェーの中国でリベンジと優勝を狙う

 昨年、カナダ・マーカムで開かれた女子ワールドカップにも出場した石川と平野は宿敵中国のホームグラウンドに乗り込み、打倒中国を掲げて優勝を目指すことになる。いわば完全アウェーの状況。しかし、石川にも平野にもあまり気負いはなく、「むしろ楽しみ」と口を揃える。たとえ敵地でも「やりにくさは特にない。どちらかといえば嬉しい」と石川が言えば、「アウェーのほうが好き。逆にやってやろうと思う」と平野も闘志を燃やす。

 そんな2人は昨年の同大会でともに悔しい思いを味わった。日本のエースである石川はまさかの1回戦敗退。前年に優勝しディフェンディングチャンピオンとして臨んだ平野も強敵中国の劉詩ブンに負け、3位決定戦でも敗れて4位となりメダルを逃してしまった。こうした経緯もあり、2人が昨年のリベンジと優勝に懸ける思いはひときわ強い。


最大の難敵は中国の朱雨玲と丁寧

 そんな2人の前に立ちはだかるのは、やはり中国であることは言うまでもない。世界ランク1位の朱雨玲と同6位とはいえ世界卓球と五輪を制している世界女王の丁寧は最大の強敵だ。さらに昨年、平野を3位決定戦で破った台湾の鄭怡静(世界ランク8位)や北朝鮮のエースで攻撃型カットマンのキム・ソンイあたりにも警戒が必要だろう。

 その他のメンバーにも決して気を抜けない女子ワールドカップ2018。大会初日の28日は予選グループリーグが行われ、2日目の29日には計16人による決勝トーナメント1回戦と準々決勝を実施。最終日の30日には準決勝と3位決定戦、そして決勝が行われる。全て7ゲームマッチ。なお日本と中国の時差は1時間(日本が中国より1時間進んでいる)。

(文=高樹ミナ)