『インディ500』全101レース大会の記録 1911-2017著者:林信次発行:三樹書房定価:8640円(消費税込)発売:2018年9月25日ISBN978-4-89522-694-3昨年、日本人初の優勝で話題となったアメリカ最大のレース、…

『インディ500』
全101レース大会の記録 1911-2017
著者:林信次
発行:三樹書房
定価:8640円(消費税込)
発売:2018年9月25日
ISBN978-4-89522-694-3

昨年、日本人初の優勝で話題となったアメリカ最大のレース、インディ500。その歴史は古く、1911年にまでさかのぼる。その間に行われた101回のレース記録の全てを網羅した1冊が刊行された。

インディ500はフォーミュラ1やルマンとならぶ世界3大レースとして知られている。アメリカ北東部、五大湖の南に位置するインディアナ州。その州都インディアナポリスにそのサーキットは存在する。人口86万人ほどのその町に、5月になると30万人から40万人がそのサーキットに訪れるという。その数はあまたあるスポーツイベントの観客動員数としては世界一といわれるほど、規模の大きいものなのだ。

1911年に初開催され、2017年で101回を迎えたこのインディ500で佐藤琢磨選手が快挙を成し遂げた。日本人として初優勝したのだ。本書によると、1周2.5マイルのオーバルコースを左回りで200周するこのレースで佐藤琢磨選手が手にした優勝金額は246万ドル、日本円にして2億7000万円ほどで、2位のエリオ・カストロネヴェスの77万ドル(8470万円)とはまさに桁違いだ。また、ほかのレースなどとは違い、インディ500では表彰台に立てるのは1位のみなので、いかに優勝することに重きが置かれているかがわかろうというものだ。

本書は佐藤琢磨選手の優勝を記念して、日本ではあまり紹介されたことがなかったインディ500の全ての軌跡を当時の写真、リザルトともに解説する。

また後半ではアメリカン・オートレーシング概史として、インディアナポリスモータースピードウェイの誕生から、グローバルで見た時のアメリカのレースの特徴などが述べられているのも興味深い。

なお本書は初版500部の愛蔵版として刊行される。