金字塔に近づきつつある現在の心境を問われたイチローは「こうやってメディアがやってきて質問しなければ、気が付きませんでしたね。僕にとって、毎日同じですから」と通訳を介して答え、現在置かれた状況を特別なものとは捉えていないとしたそうだ。■通算3…

金字塔に近づきつつある現在の心境を問われたイチローは「こうやってメディアがやってきて質問しなければ、気が付きませんでしたね。僕にとって、毎日同じですから」と通訳を介して答え、現在置かれた状況を特別なものとは捉えていないとしたそうだ。

■通算3000安打の金字塔「メディアが来なければ気が付かなかった」

 29日(日本時間30日)敵地でのタイガース戦で2安打を放ち、今季16度目のマルチ安打をマークしたマーリンズのイチロー外野手。メジャー通算安打数は「2988」となり、3000安打まで残り「12」と迫っている。メジャー史上29人しか到達したことがない3000安打への道のりは、世界中の野球ファンから注目を浴びているが、当のイチローはあくまで平常を貫いているようだ。地元紙「マイアミ・ヘラルド」電子版が伝えている。

 金字塔に近づきつつある現在の心境を問われたイチローは「こうやってメディアがやってきて質問しなければ、気が付きませんでしたね。僕にとって、毎日同じですから」と通訳を介して答え、現在置かれた状況を特別なものとは捉えていないとしたそうだ。

 イチローが試合前に同じルーティンで準備を続けていることは、関係者はもちろんファンにも広く知られている。記事によれば、「僕がキャリアを通じて続けてきたことを、皆さん知っていると思う。それが1試合のため、あるいは何か特別なことのために変わったことはない。常に同じです」と話したそうだ。同じことの積み重ねこそが、プロ生活24年という長いキャリアを続ける秘訣なのかもしれない。

■米で増えたメディア対応「少しは成長したんだと思う」

 メジャーでは16年目を迎えるベテランは、2001年に海を渡って以来、多くの記録を打ち立ててきたが、「人間的にも成長した」と感じているようだ。

 3000安打達成が近づき、各地でメディア対応する機会が増えたイチローは「日本では、ここ(アメリカ)でしているようなメディア対応はしていなかった」と、かつての姿を明かした上で「あなたがした質問に答えられるような人間になった。だから、少しは成長したんだと思います」と、意外な自己査定を明かしたそうだ。

 毎日同じルーティンを積み重ねながらメジャーで過ごした16年という月日は、3000安打という偉大なる記録と人間的な成長をもたらしたようだ。