クライマックス・シリーズ(CS)進出争いの真っ只中にある読売ジャイアンツにおいて、育成出身のドミニカ人左腕、クリス…

 クライマックス・シリーズ(CS)進出争いの真っ只中にある読売ジャイアンツにおいて、育成出身のドミニカ人左腕、クリストファー・クリソストモ・メルセデス(24歳)の活躍が目立っている。

 今季の7月に支配下登録されてから25イニング無失点を記録するなど、ここまで防御率1.62と安定したピッチングで5勝(3敗)を挙げている。好物のチャーハンを力にしてチーム内の厳しい外国人枠争いを生き残り、左のエースへの階段を上り始めたメルセデスに、好調の要因や今後の展望などについて直撃した。



7月から9試合に先発し、5勝を挙げているメルセデス

──ここまで好調な理由はどこにあると自身で分析していますか?

「常にメンタル面やフィジカル面でリラックスすることを心がけていて、それが維持できていることが要因だと思っています。野球選手は好不調の波がありますが、そこで崩れないことを大切にしています」

──メルセデス投手の投球は、すごくテンポがいいように思えるのですが。

「もともとテンポよく投げることは意識していましたが、コントロールが安定したことも幸いしていると思います。ボールが先行してしまうと、どうしてもリズムが悪くなって投げ急いでしまう。僕のピッチングテーマは”少ない球数で長いイニングを投げる”ことなので、コントロールとテンポは生命線ですね」

──そもそも、少年時代からピッチャーだったんですか?

「野球を始めたのは6歳ぐらいです。家の前に空き地があって、そこで近所の友達とキャッチボールなどをしていました。子どもの頃は遊びだったのでキャッチャーも内野も外野もすべてやっていましたが、本格的にピッチャーをやり始めたのは中学生くらいからだったと思います」

──現在の球速は150キロ前後ですが、その頃からストレートには自信があったのですか?

「当時はストレートとカーブしか投げられませんでしたが、自信はありましたね」

──高校を卒業後、タンパベイ・レイズ傘下のマイナーを経て2016年にカープアカデミーに入りましたが、そこで学んだことは?

「球数を多く投げることですね。それまでとは違い、ブルペンで連日100球以上を投げました。最初は戸惑いもありましたが、おかげで肩に持久力がつきました」

──最初に覚えた日本語は?

「『おはようございます』『ありがとうございます』といった挨拶ですね」

――カープアカデミーで1年プレーした後、ジャイアンツの入団テストに合格して育成選手として入団しましたが、日本に来てから苦労したことは?

「食事です。ドミニカでは生で魚を食べる習慣がなかったので、とくに刺身などにはアジャストできませんでした」

──お世話になったコーチやチームメイトはいますか?

「小谷(正勝)さん、阿波野(秀幸)さん、豊田(清)さん、三澤(興一)さん……あらゆる方にお世話になっているので、挙げだしたらキリがありません。チームメイトも、普段の生活でわからないことがあると、みんなが助けてくれました」

──チームメイトたちと食事に行くことは?

「同じドミニカ出身のアダメスやマルティネスとはいつも一緒にいますが、2軍監督の川相(昌弘)さんや阿部(慎之助)さんと食事に行ったこともあります」

──好きな食べ物を教えてください。

「ジャイアンツ寮のチャーハンです。おかわりもしますよ(笑)。母国ドミニカでは日常食である、バナナ丼も力になっています」

──現在は1軍で活躍されていますが、2軍との違いを感じたところはどこですか?

「1軍の打者たちは失投を見逃してくれません。コースが甘くなると簡単にヒットにされてしまう」

──これまで対戦した打者で、もっとも脅威を感じたのは?

「ひとりの選手を挙げることは難しいです。でも、最近の試合では中日ドラゴンズのビシエド選手、ヤクルトスワローズの山田哲人選手、バレンティン選手に投げミスを痛打されました。より気を引き締めて投げるようになりました」

──ジャイアンツファンの印象はいかがですか?

「どんな時でも変わらない応援に感謝しています。とても励みになります」

──7月に支配下登録されたことで、背番号が「026」から「95」になりましたが、憧れの背番号はありますか?

「51番ですね。子供の頃から大好きだった、ランディ・ジョンソン投手がつけていた背番号です。ダイヤモンドバックスでは彼の『51』が永久欠番になっていますが、僕もその背番号を身につけるに値するようなピッチャーになりたいです」

──最後に、これからの夢を語ってください。

「ずばり、スーパースターになることです」