男子テニスの国別対抗戦「デビスカップ」(日本・大阪/9月14~16日/ハードコート)ワールドグループ・プレーオフで、日本がボスニア・ヘルツェゴビナと対戦した。第3日、第4試合シングルスで綿貫陽介(日本/日清食品)が世界958位のダルコ・ボヤ…

男子テニスの国別対抗戦「デビスカップ」(日本・大阪/9月14~16日/ハードコート)ワールドグループ・プレーオフで、日本がボスニア・ヘルツェゴビナと対戦した。第3日、第4試合シングルスで綿貫陽介(日本/日清食品)が世界958位のダルコ・ボヤノビッチに6-1、6-3でストレート勝利。試合時間は58分だった。

前日に日本は既に勝利が確定しており、第4試合はデッドラバー(消化試合)として3セットマッチで行われた。日本はこの結果、トータル4勝0敗でボスニア・ヘルツェゴビナに完勝。

第2日までで見事ワールドグループ残留を決めた日本は、第1試合シングルスのダニエル太郎(日本/エイブル)、第2試合シングルスの西岡良仁(日本/ミキハウス)、第3試合ダブルスのマクラクラン勉(日本)/内山靖崇(日本/北日本物産)が全て1セットも落とさずストレート勝利した。

第4試合に臨んだ綿貫は現在20歳で世界ランキング276位、7月の「ATP500 ワシントンD.C.」で初めてツアー本戦に出場。また綿貫と相手ボヤノビッチはともに、この試合が代表デビュー戦となった。

試合前のインタビューで綿貫は「今はもちろん控えの選手という事で、色んな準備をしないといけない」「このチームにいられる事がすごく楽しいのと、すごく緊張しています。このような本当に素晴らしいチームでホームで戦えるというのは、調子が上がらないわけがない」と話していた。

■第1セット

第1ゲームで綿貫はいきなりブレークポイントを握ると、スマッシュを決めてブレークに成功。続くゲームもラブゲームでキープし、良い流れを作った。綿貫は第3ゲームもリターンエースを決めてブレーク。そして5-1で迎えたリターンゲーム、相手のダブルフォルトもありセットポイントを握ると、そのまま綿貫がセットを先取した。

■第2セット

このセットも第2ゲームで先に綿貫がブレーク、その後は互いにキープを続けた。5-2で迎えた綿貫のリターンゲームでは、デュースにもつれ込むもボヤノビッチが意地を見せキープ。そして続く綿貫のサービング・フォー・ザ・マッチ、サービスエースでマッチポイントを握ると、最後はボヤノビッチのショットがアウトに。日本のファン、そしてチームメンバーが見守るなか綿貫が代表戦での初勝利を掴んだ。

試合後のインタビューで綿貫は、松岡修造さん、鈴木貴男(日本/Team REC)、近藤大生(日本/フリー)がいることに対し「今ここにいるメンバーのみなさんが凄すぎて、ここに来るのが緊張してしまったんですけど」と恐縮しつつ、「(自身)初めてのデビスカップでこういう形で勝利できたことは、すごく嬉しかったです」と喜びを語った。

また「久しぶりのシングルスの試合ということもあって、たくさんのみなさんの前で日本を背負ってプレーすることに今まで経験した事がないぐらいの緊張がありました」と振り返った。そしてファンに向けて「すごく緊張しましたが、みなさんのおかげで勝つことができました」と感謝の気持ちを話した。

日本代表デビュー戦で見事勝利を飾った綿貫。この勝利を糧に、今後はツアー本戦でも活躍する姿を見られることに期待したい。

「デビスカップ」は2019年から、1年をかけてトーナメントで優勝を争うこれまでのワールドグループのフォーマットを変更。11月に18ヶ国が参加する大会となり、1週間で優勝チームを決める新方式で行われる。プレーオフで勝利した日本は、2019年11月の大会を目指して、シード国として2019年2月の予選ラウンドに進むことになる。

なお、日本対ボスニア・ヘルツェゴビナは既に勝敗が決まっており、第5試合はキャンセルとなった。(テニスデイリー編集部)

※写真は「デビスカップ」ボスニア・ヘルツェゴビナ戦での綿貫

(Photo by Kiyoshi Ota/Getty Images)