ブリヂストンアンカーの初山翔が全日本チャンピオンの栄冠を手に入れた。第85回全日本自転車競技選手権大会ロードレースが6月26日に伊豆大島で行われた。●全日本ロード、初山翔と西薗良太でブリヂストンアンカーがワンツー…リオ代表の内間康平はリタイ…
ブリヂストンアンカーの初山翔が全日本チャンピオンの栄冠を手に入れた。第85回全日本自転車競技選手権大会ロードレースが6月26日に伊豆大島で行われた。
●全日本ロード、初山翔と西薗良太でブリヂストンアンカーがワンツー…リオ代表の内間康平はリタイア
表彰式後、初山は報道陣に対して「まだ実感ないです」とはにかんだ笑顔を見せた。2013年から加入したブリヂストンアンカーには、先輩に日本代表経験も抱負な清水都貴(みやたか)さんがいた。2014年シーズンを最後に引退した彼の名前を出した。
「アンカーに入って清水都貴選手のような偉大な、いつ全日本チャンピオンになってもおかしくないような選手の下で走っていて、ナショナル選手権のプレッシャーを都貴さんが受けているのをすごく感じていた。そういうレースだからスタート前は緊張してたけど、優勝という最高の結果を手にした今も、まだ実感がわいていない。チームメートやスタッフが号泣して喜んでくれているのを見て、ちょっと『あ、勝ったんだ』という感じ」
チームにはリオデジャネイロ五輪の自転車ロード日本代表に内定している内間康平がいた。スタート前のチーム目標は内間の独走優勝だったが、落車でリタイアしてしまった。
「幸いなことに僕らはチーム力が厚くて、勝てる選手がいっぱいいた。焦ることはなく、スプリントに強い鈴木(龍)くんと独走力の強い西薗さんと、小集団のスプリントだったら僕もできる」
そして残り3周までは井上和郎と椿大志が献身的なアシストとして集団を牽引した。残り3周となってからは西薗が中心となりペースを上げ、ライバルたちを蹴散らし始める。最終周回に入り、前半の上りを終えて海に向かい下り切った後に、少なくなった先頭集団からシマノレーシングの木村圭佑がアタックを仕掛けた。
「ぼくがそれにチェックして、ふたりでローテーションをしていたら、西薗選手がひとりで追いついてきてくれた」
そのまま後続に追いつかれることなくゴール勝負にもつれ込み、最初にスプリントを始めたのは木村だ。それを初山が追った。
「(ゴールまで残り)150~200mぐらいのところで木村選手が仕掛けたのを後ろからまくっていって、最後は西薗選手とのガチンコスプリントになったけど、譲ることなく全力で踏んだ(笑)」
内間を欠いたものの、残った選手たちで全日本のタイトルを勝ち取った。
「ひとり惜しむことなくと言うか、全員使ってワンツーという最高の成績を取ることができた」
●第85回全日本自転車競技選手権大会ロードレース 結果
1位 初山翔(ブリヂストンアンカー) 4時間14分57秒
2位 西薗良太(ブリヂストンアンカー) +00秒
3位 木村圭佑(シマノレーシング)+02秒
4位 石橋学(NIPPOヴィーニファンティーニ) +42秒
5位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +43秒
全日本選手権ロードでブリヂストンアンカーの初山翔が優勝、2位にチームメートの西薗良太(2016年6月26日)撮影:五味渕秀行
第85回全日本自転車競技選手権大会ロードレース(2016年6月26日)撮影:五味渕秀行
全日本選手権ロードでブリヂストンアンカーの初山翔(右)が優勝、2位に西薗良太、3位に木村圭佑(2016年6月26日)撮影:五味渕秀行
第85回全日本自転車競技選手権大会ロードレース(2016年6月26日)撮影:五味渕秀行
第85回全日本自転車競技選手権大会ロードレース(2016年6月26日)撮影:五味渕秀行
第85回全日本自転車競技選手権大会ロードレース(2016年6月26日)撮影:五味渕秀行
第85回全日本自転車競技選手権大会ロードレース(2016年6月26日)撮影:五味渕秀行