台湾で開催された2016年大会。一次ラウンド3連勝、スーパーラウンドでは韓国、中国に連勝した。決勝がチャイニーズ・タイペイ。1対0で完封して優勝した。今井達也(作新学院・現西武)、藤平尚真(横浜・現楽天)、寺島成輝(履正社・現ヤクルト)、堀瑞輝(城島新庄・現日本ハム)ら、投手陣が盤石だった。

 

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 やはり、国際試合を戦う上で、計算できるのは投手力ということになる。今回はチームが集まった早い段階で柿木蓮(大阪桐蔭)、吉田輝星(金足農)、市川悠太(明徳義塾)が先発の中心になる、ということを想定したという。

 柿木の安定感と冷静さ。ストレートも変化球も内外角でカウントが取れて打ち取ることも自在なボールだ。それに優勝投手という経験値は何物にも代えがたい。
 吉田も計算できる。宮崎まで甲子園での疲れをとるために別メニューでの調整が続いたが、宮崎県選抜との練習試合で実戦再開。「甲子園より体が軽い。動きすぎるくらい」と言葉が弾んでいる。対戦した選手が「あっという間にボールがミットに収まった」と感想を言う。ホップするストレートは健在で、韓国、台湾にも通用するだろう。
 そして、市川の先発した試合をきちんと勝ち切れるか。市川は大学選抜戦での先発で初回から先制パンチを食らったり、宮崎高校選抜戦でも押し出しを連発していて、気がかりだ。
 先発候補として長いイニングを投げられそうなのが渡邊勇太朗(浦和学院)か。奥川恭伸(星稜)も明大との試合で長いイニングの試運転をしている。
 左の山田龍聖(高岡商)のロングリリーフは面白そう。板川佳矢(横浜)は勝負所のワンポイント。意外にはまりそうなのが根尾昂(大阪桐蔭)のストッパーなのだが。優勝投手の経験があり、ピンチにも動じないだろう。
 全ては吉田の活かし方次第か。ボールは本物でどんなシーンでもうなるだろう。メダルをかけた大一番での先発か、絶対に落としたくないゲームの抑えか。

 打線は藤原恭大(大阪桐蔭)をどうするかで変わってくる。1番・藤原、2番に小園(報徳学園)、クリーンアップに中川卓也(大阪桐蔭)、根尾、野尻幸輝(木更津総合)で以下、蛭間拓哉(浦和学院)、奈良間大己(常葉大菊川)、峯圭汰(創成館)、小泉航平(大阪桐蔭)。
また、藤原を4番にするなら小園、奈良間、中川、藤原、根尾、野尻、蛭間、峯、小泉などという並びになる。ポジションは誰がどこを守っても問題はないだろう。根尾をライトに置くと、バリエーションが広がりそう。ファーストは野尻か日置か状態のいい方を使える。
 根尾は大学選抜とのゲームで見せたように好調だ。不調、スランプが短いタイプで常に使いたい選手。大学選抜、明大とのゲームでライトの守備も見劣りしない。攻撃は走力を活かしたい藤原と小園の状態次第で出塁できるか、にかかる。

「カバーしよう、カバー!」
中川キャプテンが常に言っていることだ。守備のカバーリングは当たりまえの事で、投手が打たれたら野手が守ってカバー、エラーをすれば投手が抑えてカバー、バント失敗なら、次のバッターが打ってカバー。お互いをカバーしあう。スピリットは仕上がりつつある。

 これまで日本が5回、韓国が4回、チャイニーズ・タイペイが2回の優勝を遂げている。今回もこの3か国によって優勝が争われることになるだろう。
 第12回大会の今回、日本開催は7年ぶり3回目。過去2回の自国開催は日本が優勝している。宮崎で負けるわけにはいかないのだ。