イギリス・ロンドンで開幕した「ウィンブルドン」(6月27日~7月10日/グラスコート)の男子シングルス1回戦で、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が6-0 3-0までスピーディに試合を進め、残りもしっかり締めた内容で、…
イギリス・ロンドンで開幕した「ウィンブルドン」(6月27日~7月10日/グラスコート)の男子シングルス1回戦で、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が6-0 3-0までスピーディに試合を進め、残りもしっかり締めた内容で、ジェームズ・ワード(イギリス)を6-0 7-6(3) 6-4のストレートで下した。ウィンブルドン3連覇、そしてグランドスラム大会5連勝を目指すジョコビッチは、快調なスタートを切った。
ウィンブルドンの伝統に従い、ジョコビッチは男子のディフェンディング・チャンピオンとして、センターコートの最初の試合をプレーした。試合時間はおよそ2時間。これで彼のグランドスラムの連勝記録は「29」に伸びた。
「ウィンブルドンでディフェンディング・チャンピオンとしてプレーすることは、テニス界でもっとも“ユニーク”な体験だろう。まだ誰も触っていない芝、最初の試合、月曜日の、午後1時…」とジョコビッチは言った。
「それは伝統と歴史を感じる瞬間、僕らのスポーツの発祥の地に戻ってくるということは、本当に特別だ。素晴らしい経験だよ」 ジョコビッチは、いまやグランドスラム大会のすべてで一度は優勝を遂げた男となった。そして今年の全豪オープン、全仏オープンに勝ったことにより、1969年にロッド・レーバー(オーストラリア)が4つのグランドスラム大会を制して以来の、1シーズンの間に最初の3大会でタイトルを獲った最初の男になろうと努めているところだ。 ワイルドカード(主催者推薦)で本戦入りした世界177位のワードに対して、最初の9ゲームを連取したジョコビッチは、まるで我が家に帰ってきた男のようだった。
「僕のプレーについては、あまり言うことはないよ。欠点がなかった。素晴らしい気分だったよ」 ジョコビッチは試合の出だしについて、こう振り返った。 ワードは、第2セットでサービスを叩き込み、ついに1ゲームを取って1-3とした瞬間、あたかも試合に勝ったかのように腕を突き上げ、母国の観客から大きな喝采を浴びた。ワードは次のゲームでもブレークを果たし、勝負はタイブレークまでもつれ込んだが、ここではジョコビッチがワードを圧倒して主導権を奪い返した。
そのほか初日の主な男子シード勢は、第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)、第5シードの錦織圭(日清食品)、第6シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、第9シードのマリン・チリッチ(クロアチア)、第11シードのダビド・ゴファン(ベルギー)、第13シードのダビド・フェレール(スペイン)、第16シードのジル・シモン(フランス)、第23シードのイボ・カルロビッチ(クロアチア)、第27シードのジャック・ソック(アメリカ)らが勝ち上がった。
第28シードのサム・クエリー(アメリカ)は、ファイナルセット12-10までもつれたマラソン・マッチの末に、ルーカシュ・ロソル(チェコ)を破っている。
最初のシードダウンは第21シードのフィリップ・コールシュライバー(ドイツ)で、ピエール ユーグ・エルベール(フランス)と4セットを戦った末に敗れた。第17シードのガエル・モンフィス(フランス)はジェレミー・シャルディ(フランス)に7-6(4) 0-6 6-4 1-6 2-6のフルセットで敗退。第20シードのケビン・アンダーソン(南アフリカ)もデニス・イストミン(ウズベキスタン)に6-4 7-6(13) 4-6 6-7(2) 3-6と、2セットアップからの逆転負けを喫している。
女子の勝者には、全仏オープン覇者で第2シードのガルビネ・ムグルッサ(スペイン)、全豪オープン覇者で第4シードのアンジェリック・ケルバー(ドイツ)、第5シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)、第8シードのビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)、第9シードのマディソン・キーズ(アメリカ)、第12シードのカルラ・スアレス ナバロ(スペイン)、第14シードのサマンサ・ストーサー(オーストラリア)、第15シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)、そして2013年ファイナリストのサビーネ・リシツキ(ドイツ)らが含まれる。(C)AP