史上初の逆転満塁サヨナラ本塁打を放った1番・矢野がチャンスメーク 第100回全国高等学校野球選手権記念大会第12日第3試合は、済美(愛媛)が3-1で高知商(高知)との四国勢対決を制し、準優勝した2004年の第86回大会以来14年ぶりとなる準…

史上初の逆転満塁サヨナラ本塁打を放った1番・矢野がチャンスメーク

 第100回全国高等学校野球選手権記念大会第12日第3試合は、済美(愛媛)が3-1で高知商(高知)との四国勢対決を制し、準優勝した2004年の第86回大会以来14年ぶりとなる準々決勝に進んだ。

 お互いにノーガードの打撃戦をくぐり抜け、済美・山口、高知商・北代の両エースが2試合連続で完投しているだけに、疲労が心配された。しかし、いざ蓋を開けると、両投手が持ち味を発揮した好投を見せ、2回戦までとはうって変わったロースコアでの接戦という意外な展開になった。

 そんな中、5回に均衡を破ったのは済美。突破口を開いたのは、2回戦の星稜戦で史上初の逆転満塁サヨナラ本塁打を放った1番・矢野だった。2死走者なしから、右中間を破る三塁打。四球をはさみ、3番・芦谷が左前適時打を放って1点を先制した。

 矢野は7回にも先頭打者として敵失で出塁し、続く中井の中越え適時二塁打で2点目のホームイン。チャンスメーカーとして2得点をマークし、リードオフマンとしての働きを見せた。

 山口はこの日も121球で高知商打線を8安打1点に抑え、3試合連続の完投勝利。この日はコントロールよく内外角に直球とスライダーを散らし、12個のゴロアウトを取って投球数も少なめで抑え、持ち味を見せた。

 高知商・北代もよく投げ、148球7安打3失点で完投したが、中盤から勝負どころでの制球が甘くなって痛打を浴び、3試合で合計419球の力投も、32年ぶりの準々決勝進出はならず甲子園を去ることになった。(Full-Count編集部)