二松学舎大付は2失策も影響して涙 第100回全国高等学校野球選手権記念大会第12日第2試合は、浦和学院(南埼玉)が二松学舎大付(東東京)に6-0で完勝。首都圏対決を制してベスト8に駒を進めた。 浦和学院先発・渡辺勇太朗が、二松学舎大付打線を…

二松学舎大付は2失策も影響して涙

 第100回全国高等学校野球選手権記念大会第12日第2試合は、浦和学院(南埼玉)が二松学舎大付(東東京)に6-0で完勝。首都圏対決を制してベスト8に駒を進めた。

 浦和学院先発・渡辺勇太朗が、二松学舎大付打線を散発5安打で完封した。最速149キロの直球に、130キロ前後の鋭いスライダーを織り交ぜ、最後まで相手に的を絞らせず10三振を奪った。

 唯一のピンチだったのは4回。無死から安打、二塁打と連打を浴びて二、三塁に走者を背負ったが、ここで一段ギアを上げた。直球で押しまくり、5番・畠山、6番・野村を連続で空振り三振。7番・有馬も遊ゴロに打ち取り、1点も与えなかった。

 味方が2点を先制して援護した直後だっただけに、ここで1本出ていれば、試合の行方はわからなかった。この回を機に試合の流れは大きく浦和学院に傾き、5回には先頭の渡辺が自ら二塁打を放つと、犠打をからめて打線がつながり、敵失もあって一挙3点を追加。渡辺は投げて打っての活躍に加え、打たせる時は打たせて取るクレバーさも見せ、わずか109球と球数も少なく余力を感じさせるピッチングだった。

 初戦の仙台育英戦では4投手のリレーで相手を零封したが、この試合は渡辺が1人で試合を終わらせた。金足農・吉田、創志学園・西、大阪桐蔭・柿木らに注目が集まっている今大会だが、渡辺もポテンシャルでは負けていない。背番号11の“遅れてきた大物”が、あと3勝と迫った浦和学院初の夏全国制覇に挑む。(Full-Count編集部)