NPBの連続試合出場記録を持つ「鉄人」衣笠祥雄氏 龍谷大平安高校は、1927年に初めて出場してから90年以上も甲子園で活躍し続けてきた。この間には、球史に残る大選手、名選手を多数輩出している。プロ野球に入団した選手は、プロ野球1年目の193…

NPBの連続試合出場記録を持つ「鉄人」衣笠祥雄氏

 龍谷大平安高校は、1927年に初めて出場してから90年以上も甲子園で活躍し続けてきた。この間には、球史に残る大選手、名選手を多数輩出している。プロ野球に入団した選手は、プロ野球1年目の1936年に入団した伊藤次郎、宇野錦次、日高得之から2017年にロッテに入団した酒居知史まで62人を数える。

龍谷大平安高校(平安中学、平安高校)出身選手、プロ通算安打数20傑
()はプロ野球在籍期間。※は現役。

衣笠祥雄(1965-1987)
2677試9404打2543安504本1448点266盗 打率.270

近藤和彦(1958-1973)
1789試6081打1736安109本483点159盗 打率.285

金田正泰(1942-1957)
1476試5354打1527安55本568点187盗 打率.285

阪本敏三(1967-1981)1447試4796打1303安97本449点243盗 打率.272

桧山進次郎(1992-2013)
1959試4863打1263安159本707点41盗 打率.260

辻井弘(1946-1954)
909試3191打837安29本321点79盗 打率.262

炭谷銀仁朗(2006-2018)
1155試3052打647安31本269点8盗 打率.212※

原田清(1949-1956)
738試2028打497安36本265点15盗 打率.245

江島巧(1968-1983)
1187試2117打473安56本211点24盗 打率.223

岡村俊昭(1939-1949)
651試2043打467安3本189点77盗 打率.229

赤松真人(2005-2018)
867試1618打403安21本144点136盗 打率.249※

今浪隆博(2007-2017)
405試752打196安3本69点4盗 打率.261

林健造(1962-1973)
481試728打152安23本65点16盗 打率.209

宇野錦次(1936-1943)
243試793打150安1本70点20盗 打率.189

富樫淳(1946-1950)
169試516打135安0本48点9盗 打率.262

上市皓雄(1952-1957)
298試657打125安8本44点7盗 打率.190

渋谷通(1970-1980)
305試523打122安14本49点6盗 打率.233

山越吉洋(1987-1994)
471試507打114安8本53点15盗 打率.225

大館勲(1949-1955)
264試380打96安13本52点1盗 打率.253

保井浩一(1950-1951)
142試342打93安10本43点2盗 打率.272

 安打数1位は今年4月23日に急逝した衣笠祥雄。NPBの連続試合出場記録を持ち「鉄人」と呼ばれた。2位の近藤和彦は明治大学を経て大洋へ。同学年の長嶋茂雄とはライバルで、打率2位を4回記録。盗塁王も獲得している。

 3位の金田正泰は、阪神ダイナマイト打線のリードオフマンとして活躍。首位打者も獲得。のち阪神の監督も務めた。4位の阪本は立命館大から阪急へ。盗塁王も獲得した俊足の内野手だった。5位は阪神で中軸打者、代打の切り札として活躍した桧山進次郎。

 現役では西武の守備のかなめ炭谷銀仁朗、胃がんを克服して現役を続ける広島の赤松真人、同じく広島の高橋大樹がいる。現巨人の内海哲也の祖父で、巨人の一塁手だった内海五十雄も平安出身。背番号「26」は孫の哲也に引き継がれている。名選手がそろう野手陣に比べると、投手はやや物足りない。

龍谷大平安高校(平安中学、平安高校)出身投手、プロ通算勝利数10傑

小島弘務(1991-1999)
167登19勝15敗8S、344.2回223三 防御率3.60

江坂政明(1992-1998)
76登15勝14敗、275回183三 防御率4.68

伊藤次郎(1936-1939)
60登10勝16敗、295回68三 防御率3.94

清水宏員(1952-1957)
85登10勝7敗、252回90三 防御率3.54

大崎隆雄(1961-1965)
100登8勝18敗、267.1回160三 防御率3.20

酒居知史(2017-2018)
30登7勝4敗1H、133.2回79三 防御率4.38※

岸本秀樹(2005-2013)
181登6勝9敗27H、203.2回171三 防御率5.30

竹清剛治(1997-2002)
90登6勝17敗、207.1回119三 防御率4.95

天川清三郎(1939-1940)
28登3勝8敗、120.1回22三 防御率2.39

塩見栄一(1948-1952)
33登2勝10敗、115.1回38三 防御率5.46

 最多勝は中日の中継ぎ投手として活躍した小島弘務の19勝。投手陣では現役の酒居知史の今後の活躍に期待したいところだ。現役の投手では他にヤクルトの高橋奎二がいる。(広尾晃 / Koh Hiroo)