エディー・ジョーンズ新ヘッドコーチのもと、2019年ワールドカップ日本大会での王座奪還へ向けて着実に強化しているイングランド代表が、6月のオーストラリア遠征でタフなテストシリーズを3戦全勝で終えた。 25日にシドニーでおこなわれたオースト…

 エディー・ジョーンズ新ヘッドコーチのもと、2019年ワールドカップ日本大会での王座奪還へ向けて着実に強化しているイングランド代表が、6月のオーストラリア遠征でタフなテストシリーズを3戦全勝で終えた。

 25日にシドニーでおこなわれたオーストラリア代表とのテストマッチ第3戦。“エディー・イングランド”としてはワーストの5トライを相手に許したが、44-40で激闘を制し、今季負け知らずの9連勝となった。

 前半は互いに2トライを奪い、ゴールキックの差で、イングランドは17-18の1点ビハインドで折り返した。

 しかし後半早々、イングランドはゴール前のスクラムからNO8ビリー・ヴニポラがサイドアタックでゴールに持ち込み、逆転する。48分にはCTBオーウェン・ファレルがPGを決め、25-18となった。

 しかし、昨年のワールドカップで準優勝したオーストラリアも意地があり、51分(後半11分)、敵陣深くの連続攻撃でイングランドの堅守を崩し、FLマイケル・フーパーがトライ。コンバージョン成功で25-25と追いついた。
 その後、イングランドがPGで勝ち越したものの、オーストラリアは57分すぎ、CTBマット・トゥーモアが抜けてFBイズラエル・フォラウのトライを演出し、逆転。

 それでも、ツアーを最高の形で締めくくりたいイングランドは粘り、62分にPG成功で1点差。そして67分には、敵陣でルーズボールを確保して攻めたて、WTBジャック・ノーウェルが切り込んでゴールに迫ると、リサイクル後、HOジェイミー・ジョージが自らの足にあたってインゴールに転がったボールを押さえ、38-32とゲームをひっくり返した。

 互いにPGで3点ずつ追加したあとの79分には、ボールを奪い返したいオーストラリアがブレイクダウンで痛恨の反則を犯し、この日ゴールキック成功率90%のファレルが難なくPGを決め、9点差となって勝負あり。

 オーストラリアはサイレンが鳴ったあとのラストアタックでWTBタンゲレ・ナイヤラボロがトライを挙げたが、激闘の末に笑ったのは、このウインドウマンス中に世界ランキング2位に浮上した欧州王者のイングランドだった。

 同日、南アフリカ代表はホームのポートエリザベスでアイルランド代表を19-13で下し、アリスター・クッツェー体制で臨んだ初めてのテストシリーズを2勝1敗で勝ち越した。

 一方、世界トップ5の一角であるアルゼンチン代表は、地元トゥクマンでフランス代表に0-27と惨敗を喫し、6月のテストマッチは3連勝とはならなかった(11日のイタリア戦と19日のフランス戦に勝利)。