8月8日、「ATP1000 トロント」(カナダ・トロント/8月6~12日/ハードコート)のシングルス1回戦で、元世界3位のスタン・ワウリンカ(スイス)は、ニック・キリオス(オーストラリア)を1-6、7-5、7-5で下して2回戦へ進出した。試…

8月8日、「ATP1000 トロント」(カナダ・トロント/8月6~12日/ハードコート)のシングルス1回戦で、元世界3位のスタン・ワウリンカ(スイス)は、ニック・キリオス(オーストラリア)を1-6、7-5、7-5で下して2回戦へ進出した。試合時間は2時間2分だった。

ワウリンカは世界最高峰の片手バックハンドを持ち、凄まじく強力なショットを繰り出す。現在は、昨年の膝の手術の影響などもありランキングでは195位だが、自身最高は3位だ。

一方のキリオスはサーフェスに関係なく自身の持ち味を出せ、極端に体勢を崩されて打ち返すようなシーンも少なく、常に自分のポジションでプレーできる。現在は17位につけている。

今回の対戦では第1セット、ワウリンカは中盤以降、キリオスにリードを許してしまう。第4ゲームでサービスに回ると、ワウリンカは冒頭からネットミスなどで連続失点し、3ブレークポイントのピンチに。続くポイントでもワウリンカのバックハンドがアウトする結果に終わり、1ブレークアップのリードを許した。

さらに、続くサービスでもワウリンカはキリオスに先行される場面を見せ、ブレークポイントに。いったんはデュースとしたものの、4度目のデュースでブレークされてしまい、スコアも1-5となった。結局、ワウリンカは大きな差を巻き返すことはできずに第1セットを失った。

第2セット以降はしかし、ワウリンカはキリオスとともになかなかサービスをブレークさせない締まった形でゲームを運んだ。その中でキリオスがトレーナーを呼び治療を受ける場面も見せたものの、流れはなかなか傾かなかった。

同セットの行方を分けたのは終盤。第12ゲームで、リターンに回ったワウリンカがデュースに入ってからチャンスを掴む。キリオスの巧みにオープンスペースをつくショットをなんとか返球すると、キリオスにネットミスが出て幸運なブレイクポイントを掴んだ。

さらに、ワウリンカが得意のバックハンドのリターンエースを決め、第2セットを奪い返した。スコアの上でも並び、勝敗を決める第3セットに入る形になった。

ワウリンカはしかし、第3セットでもなかなかリードを奪えずに、試合は最終盤まで緊迫して推移。6-5となったところで、ワウリンカにチャンスが訪れた。

その第12ゲームでワウリンカは、最初のポイントこそリターンをアウトして失点したものの、キリオスのネットミスやボレーのアウトミスで2セットポイントとなるブレークのチャンスに。サービスエースで1ポイントを失ったものの、ワウリンカはバックサイドでのリターンからキリオスのボレーミスで得点。白星が確定した。

ワウリンカの次の対戦相手はマートン・フクソービッチ(ハンガリー)に決まっている。フクソービッチは1回戦でジョアン・ソウザ(ポルトガル)を6-4、7-6(2)で破っている。(テニスデイリー編集部)

※写真はキリオスとの試合でボールを追うワウリンカ

(Photo by Jeff Chevrier/Icon Sportswire via Getty Images)