WEEKLY TOUR REPORT
米ツアー・トピックス

 オハイオ州のファイヤーストーンCCに、タイガー・ウッズ(アメリカ)が優勝候補の一番手として戻ってきた――。

 来季から冠スポンサーが変わる、世界選手権シリーズ(WGC)ブリヂストン招待(8月2日~5日)。同舞台で行なわれるのも、今年が最後となる。



タイガー・ウッズ、得意舞台で復活優勝なるか

 当初、メジャー14勝を含めてツアー通算79勝の実績を誇るウッズでも、WGCの出場権は保持していなかった。だが、復帰後の復調が著しい今季はコンスタントに好成績を残して、先のメジャー第3戦、全英オープンでは6位と奮闘。その結果、世界ランキングは50位まで浮上し、今回のWGC ブリヂストン招待の出場権を得たのだ。

 ウッズが同大会に出場するのは、2014年以来4年ぶりのこととなるが、このニュースによって大騒ぎとなったのは、開催地のオハイオ州アクロンだ。

 なにしろ、舞台となるファイヤーストーンCCは、ウッズにとって相性抜群のコース。過去、同会場で行なわれたブリヂストン招待では8度も優勝を飾っているのだ。

 その大会も今年で最後。そんな”フェアウェル・トーナメント”で、最も馴染みのあるウッズが復活優勝を飾ったら……と、地元関係者やファンらが胸躍らせて、大いに盛り上がっているわけだ。

 ウッズが8度の優勝を遂げているコースは計3つある。このファイヤーストーンCCと、アーノルド・パーマー招待のベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)、そしてファーマーズ・インシュランス(7回)と全米オープン(1回)を制しているトーリーパインズ(カリフォルニア州)である。

 ファイヤーストーンCCで行なわれたブリヂストン招待では、1999年、2000年、2001年大会と3連覇を達成。さらに、2005年~2007年大会において2度目の3連覇を果たしている。その後、2009年大会で7度目の優勝を飾り、8度目の勝利を挙げた2013年大会には2日目に「61」のコースレコードをマーク。2位に7打差をつける圧勝劇を演じている。

 ちなみに、ウッズが「61」を記録した際、松山英樹が同組でラウンド。そのプレーを目の当たりにした松山は、それから4年後の昨年の大会で、最終日に「61」をマークして頂点に立った。何とも不思議な縁である。

 それにしても、ウッズはどうしてファイヤーストーンCCでこんなに勝てるのか。

「目の前に真っ直ぐとコースが開けている。こういうコースでのプレーは、子どもの頃からずっと好きだった」と、2009年に勝った際、ウッズはそう語っている。そして、こう続けた。

「子どもの頃、父と一緒に林でセパレートされたコースをよくプレーした。それは、少し古いタイプのコースかもしれないが、変な罠はなくて、自分の目で見て(狙いどころが)わかるコースだ。

 こういうタイプのコースでプレーすることは、1年を通じてあまり数多くの機会はない。おそらくここ(ファイヤーストーンCC)と、(ジェネシスオープンが開催される)リビエラCC、(ウェルズファーゴ選手権が行なわれる)クウェイルホロー・クラブくらいだろう。だから、それらの大会には選手たちが好んで出場するんだ」

 ウッズがファイヤーストーンCCにおけるプレーで光るのは、グリーンを狙うショットだ。PGAツアーがショットリンクを導入した2004年以降のデータによると、ウッズの同コースにおけるグリーンを狙うショットのストロークゲイン(貢献度)は1.748。これは、他のコースにおける数値も合わせたウッズの平均値0.949を大きく上回るものだ。ファイヤーストーンCCでは、いかにウッズがピンに絡むショットを放っているかがわかる。

 今回、ウッズは予選ラウンドでジェイソン・デイ(オーストラリア)と同組となった。そのデイが、ウッズとの思い出を語っている。

 2016年大会、優勝争いを演じていたデイは、最終日の12番を終えた時点で後続に1打差をつけてトップに立っていた。だが、13番パー5でダブルボギーを叩くなどして、終盤に失速。結局、ダスティン・ジョンソン(アメリカ)に勝利をさらわれてしまったときのことだ。

「(試合後)すぐに、タイガーからメッセージが来た。『もう怒りは治まったか?』とね。そのとき、僕は『まだだ』と返信した。実際、僕は自滅した負けた方に、悔しさが消えていなかったんだ。ただ当時、『悪いプレーは忘れて、いいプレーについて話そう』と言ってくれたタイガーとは、ゴルフの話をいっぱいした。

 それから今、ツアーに復帰したタイガーとは、ゴルフの話は一切しなくなった。なぜなら、僕とタイガーはお互いにライバルとして戦っているからだ。タイガーは素晴らしい友人なんだ。だから、こうして一緒に戦えるのが、うれしくて仕方がない」

 今季のメジャー最終戦、全米プロ選手権(8月9日~12日/ミズーリ州)を翌週に控え、はたしてウッズは好相性のコースで復活Vを飾ることができるのか。上り調子にあるウッズの雄姿から、ますます目が離せない。