ガチで新体操に没頭していた、ガールズバンド「SILENT SIREN」（サイレントサイレン／愛称：サイサイ）のゆかるんこと黒坂優香子さん。前編では新体操の魅力を語っていただきましたが、後編ではゆかるんさんのパーソナルな部分について触れてい…
ガチで新体操に没頭していた、ガールズバンド「SILENT SIREN」（サイレントサイレン／愛称：サイサイ）のゆかるんこと黒坂優香子さん。前編では新体操の魅力を語っていただきましたが、後編ではゆかるんさんのパーソナルな部分について触れていきます。
はじめたきっかけや、経験者だからこそ語れる新体操をやっている10代へのアドバイスなど、9年間本気で新体操に向き合ってきたゆかるんさんだからこその視点で語ってもらいました。
ただただ踊るのが楽しいだけ。順位なんて関係ない！
--小学校1年生～中学校3年生の9年間新体操をしていたということですが、なぜ新体操の道へ進まれたんですか？
もともと、母と新体操見学をしたところからのスタートでした。最初は一般コースでしたが、2年生からは選手クラスでの練習をはじめました。週3回の新体操と並行してバレエも習っていましたが、新体操が一番好きでした。
--どこに魅力を感じたんでしょうか？
前編でもお話しした通り、努力すればできる演技が増えていくのが喜びなんです。昨日できなかった演技が今日できるようになることが本当に楽しくって！ 自分の体で表現することが楽しい！ 踊るの大好き！ってどんどんのめり込んでいったんです。
--そして上を目指していったんですね。
実ははじめた当初、順位を気にして練習をしていなかったんです。
--あれ？
新体操が大好きでとにかく一生懸命練習していたら、小学校6年生のときに県大会2位になっちゃったんです。2位という順位は自分でも驚きました（笑）。県大会の上位3名は国体の強化選手に選ばれるので、夏合宿にも行きましたね。メダルを取ったり、強化選手に選ばれてから徐々に順位を気にするようになったくらいなんです。
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思春期特有の悩み「とにかく痩せたい」に赤信号
--強化選手時代の思い出はありますか？
当時は体型コンプレックスの塊で、取り憑かれたように「痩せなくちゃ」って思ってました。新体操をやっている人はみんな細いし、細い方が見栄えがいいんですよね。練習前に体重計にも乗るんです。極端な性格も相まって、全然食べなくなってしまいました。メンタル的にも追い込まれていた時期ですね。
--充分細いのに……。しかも小学生の時ですよね？
そうなんです。当時の私に「ご飯ちゃんと食べて～！」って言ってあげたい。成長期だし、やっぱりバランスよく食べないと体力が持ちません。ブロッコリーをかじる生活を見兼ねた母にすごく怒られて、極端なダイエットは中止。そのあとは母が一緒にメニューを考えてくれました。
今新体操やっている若い子たちも体型を気にしていると思いますが、1日3食ちゃんと食べて！って思います。お菓子をやめるとか、魚中心のメニューにしてもらうとか、きちんと食べて体型を維持する方法はたくさんあるので、絶食に近いダイエットは絶対にダメ！
センスだけじゃなくて努力し続けることも才能
--多感な時期に新体操漬けの日々を過ごしていたと思うんですが、何をモチベーションに練習をしていましたか？
やっぱり“できないことができるようになる喜び”ですね。確かに遊びたい欲求はありましたが、学校に通っているだけでは体験できないことをたくさんさせてもらいました。うれしいこと、苦しいこと、辛いこと。普通に過ごしていたら知らなかった感情がたくさんあると思うんです。
あと、クラブチームのコーチに、なんで選手クラスに誘ってくれたのか後で聞いてみたら、「上手い下手じゃなくて、一生懸命練習する子だから。一生懸命練習に取り組めるのも才能のひとつだよ」って言ってもらえたのも心の支えになっていましたね。
新体操をやっていた9年間は、私の人生でたくさんの学びを教えてくれた大事な期間なんです！
［プロフィール］
黒坂優香子（くろさか・ゆかこ）
1988年生まれ、埼玉県出身。愛称はゆかるん。雑誌の読者モデル活動を経て、2012年にSILENT SIREN（サイレントサイレン／愛称：サイサイ）に加入。キーボード担当。バンドメンバーとして勢力的に活動中。Twitterフォロワー数は19万人越え、インスタグラムフォロワー数も10万人とインフルエンサーとしても若い女性の間で注目を集める。
【公式Twitter】https://twitter.com/kurosakayukako
【公式インスタグラム】https://www.instagram.com/yukakokurosaka0606/
＜Text：高橋優璃（H14）／Photo：河合信幸＞
