ラグビー日本代表は6月23日、2日後に東京・味の素スタジアムでおこなわれるスコットランド代表戦(第2戦目)のメンバーを発表。同日に都内で練習したCTB立川理道副将は、「いい準備はできている。自分たちのやりたいことをどれだけ早い時間帯ででき…

 ラグビー日本代表は6月23日、2日後に東京・味の素スタジアムでおこなわれるスコットランド代表戦(第2戦目)のメンバーを発表。同日に都内で練習したCTB立川理道副将は、「いい準備はできている。自分たちのやりたいことをどれだけ早い時間帯でできるかが大事になる」と意気込んだ。

 愛知・豊田スタジアムで13-26と惜敗した18日の同カードから先発を2名、リザーブを2名、入れ替えた。昨秋のワールドカップイングランド大会でジャパンが唯一勝てなかった欧州6強の一角を向こうに、田邉淳コーチは勝利へのポイントとして「(チャンスの際に全員が)同じ画を見る」というキーワードを挙げた。

「(18日は)チャンスはいっぱいあったし、(次戦も)いっぱいある。アタックの優位性って、ボールがどう動くかを全員がどれだけ理解しているかで変わってくる。どこへ動くかわからないから、判断の迷いが生じるんです。ボールをどう、誰が、動かすかを全員で理解したい」

 FW陣はHO堀江翔太主将を筆頭に18日と同じスターターが並ぶ。再三スティールされた空中戦のラインアウトは、自軍ボール時のサイン交換を修正。身長207センチのLOリッチー・グレイを警戒してか、身長194センチのLO小瀧尚弘は「相手のメインジャンパーがリフター(支柱役)にならざるを得ないように」。より相手の盲点を突く意識を高めたいようだ。

 控えには、44キャップ(国際間の真剣勝負への出場数)を誇るタックラーのNO8ホラニ龍コリニアシがメンバー入り。「(課題は)ディシプリン」と、18日にかさんだ反則の減少を誓った。

 BK陣の隊列は、18日にFBで先発も故障離脱した松島幸太朗の状態を踏まえて直前に決まった。FBには週明けから同位置で練習していた帝京大4年の松田力也が入り、松島は出場を見合わせた。田邉コーチはこうだ。

「ボールキャリー(球を持って前に運ぶ人)になれる選手プラス、ディストリビューター(球をさばく役割の人)であるユウ(SO田村優)、ハル(立川副将)、リキヤ(FB松田)を上手く使って、BKのアタックを機能させたい」

 今週から合流した26キャップのマレ・サウは、本職のアウトサイドCTBではなくWTBでリストアップされた。2013年からジャパンで一緒にプレーしてきたCTB立川副将は「1人でラインブレイクする力のある選手なので、いい形でボールを渡したい。早めにゲームに慣れさせてあげたい。ずっと一緒にやってきているので、マレの特徴はわかっている。そのあたりの心配はないです」と前向きに語っていた。18日にWTBで先発したパエア ミフィポセチはベンチスタートとなる。

 CTB立川副将は「向こうの戦い方は変わらないと思う。こちらはまず反則を減らす。アタックのベースは変わらないけど、少しチャンネル(攻め込む位置)を変えたりと、バリエーションを持ってやりたい」。日本テレビ系での地上波生中継もある注目の一戦は、19時20分、キックオフ。(文:向 風見也)

1. 稲垣啓太(パナソニック)  2.堀江翔太(主将/パナソニック)  3.畠山健介(サントリー)  4.大野均(東芝)  5.小瀧尚弘(東芝)  6. ツイ ヘンドリック(サントリー)  7.金正奎(NTTコミュニケーションズ)  8.アマナキ・レレイ・マフィ (NTTコミュニケーションズ)  9.茂野海人(NEC)  10.田村優 (NEC)  11.笹倉康誉(パナソニック)  12.立川理道(クボタ)  13.ティム・ベネット(キヤノン)  14.マレ・サウ(ヤマハ発動機)  15.松田力也(帝京大学4年)

〔リザーブ〕
16. 木津武士(神戸製鋼)  17.三上正貴(東芝)  18.垣永真之介(サントリー)  19.谷田部洸太郎(パナソニック)  20.ホラニ龍コリニアシ(パナソニック)  21.内田啓介(パナソニック)  22.小野晃征(サントリー)  23.パエア ミフィポセチ(NTTドコモ)