8月27日から開催される「全米オープン」で、「ショットクロック」と、「ウォームアップ・クロック」をメインドローでも導入することを、主催するUSTA(全米テニス協会)と、ATP(男子テニス協会)、WTA(女子テニス協会)が協議して決定した。迅…

8月27日から開催される「全米オープン」で、「ショットクロック」と、「ウォームアップ・クロック」をメインドローでも導入することを、主催するUSTA(全米テニス協会)と、ATP(男子テニス協会)、WTA(女子テニス協会)が協議して決定した。迅速にプレーを進行するためだという。

「全米オープン」では、2017年から予選やジュニア大会、車いす大会などで導入していたが、メインドローでは初めてとなる。クロックは、選手はもちろん、観客席や主審からも見える位置に設置予定といい、「全米オープン」の公式Twitterでは、導入に向け時間表示をいれたスコアボードの写真をアップし、準備を進めていることを明かしていた。

また「全米オープン」のほか、「ATP500 ワシントンD.C./シティ・オープン」、「ムバダラ シリコンバレー・クラシック」、「ATPマスターズ1000 トロント/ロジャーズ・カップ」、「ATPマスターズ1000 シンシナティ/ウエスタン&サザン・オープン」、「コネチカット・オープン」、「ATP250 ウィンストン・セーラム」で導入される。

詳しいルール説明は以下の通りだ。

●ショットクロック

選手は25秒以内にサーブのモーションに入らねばならないが、主審はクロックを停止させる権限を持つ。主審はクロックを同じ時間から再開させることも、25秒にリセットすることもできる。試合中は、主審が前のポイントのスコアを宣言した時点で25秒のカウントが始まる。レシーバーはサーバーの合理的なペースに合わせてプレーしなければならない。

25秒が経過しても選手がサーブのモーションに入らなかった時は、主審はタイムバイオレーションを科す。

偶数ゲーム後は、コートのサーバー側にすべてのボールが揃った時点で主審がクロックをスタートさせる。

●ウォームアップ・クロック

1分のクロックは、2人目の選手もしくは2番目のチームが、コートに入って自身の椅子に到着した時点からスタートする。1分が経過しても選手がネットの前に来なかった時は、主審が指摘し、罰金の対象となる。ただしタイムバイオレーションにはならない。

5分のタイムクロックは、コイントスが終わってウォーミングアップが始まった時点でスタートする。この間、主審は3分、2分、1分、30秒、そしてウォーミングアップ時間の終了を選手に知らせる。5分のウォーミングアップが終了すると、1分のカウントダウンが開始される。選手はこのカウントダウンが終わるまでに、プレーの準備を整えなければならない。

この時点で選手の準備が整っていない時は、主審は試合開始時刻違反を宣告し、選手は試合後の罰金の対象となる。これはタイムバイオレーションにはならない。(テニスデイリー編集部)

※写真は「全米オープン」のセンターコートであるアーサー・アッシュ・スタジアム

(Photo by Elsa/Getty Images)