今年、ツアーへの復帰を果たしたセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)はグランドスラムで実に23回もの優勝を果たしたその輝かしい実績だけではなく、妊娠と出産からのカムバックでも話題を呼んだ。特に、グランドスラムでシード権が付与されるかどうかについて…

今年、ツアーへの復帰を果たしたセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)はグランドスラムで実に23回もの優勝を果たしたその輝かしい実績だけではなく、妊娠と出産からのカムバックでも話題を呼んだ。

特に、グランドスラムでシード権が付与されるかどうかについては、セレナをノーシードにした今年の「全仏オープン」や、第25シードとなった「ウィンブルドン」で話題となっていたため、今後も注目を集めるかもしれない。それは、今年はまだ8月末に開幕を予定している「全米オープン」が残っているからだ。同大会ではどうやら、「ウィンブルドン」と同様、セレナにシード権が付与される可能性が高まっている様子だ。

その点について、全米テニス協会(USTA)のカトリーナ・アダムスチェアマン兼プレジデントも前向きな見方を示してきた。別の言い方をすれば、「全米オープン」が、もし妊娠が選手のランキングに影響を与えているのであれば、シード付与の方法についても見直すかもしれないのだ。

アダムス氏は、家庭を持つことで「不利益になる」べきではないとした上で「(ツアーに)カムバックしようとする母親にとって、正しいことだ」と話しており、ニューヨークタイムズなどが伝えている。

その中でアダムスチェアマン兼プレジデントによれば、自身も元選手であったことを引き合いに、ランキングの上位32位の選手がシードからも漏れる可能性にも配慮しながら「我々はグランドスラムの主催側であり、我々が正当だと感じる範囲内でシードを付与する権限と機会を持っている」という。

実際、この「ウィンブルドン」では、セレナは第25シードで出場し、準優勝に輝いた。セレナが「全米オープン」のドローでどのような位置につけるか注目だ。(テニスデイリー編集部)

※写真は「ウィンブルドン」でのセレナ

(Photo by Clive Mason/Getty Images)