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長谷部の後継者は大きな重圧を背負う
[写真:益田祐一]
ロシアW杯の決勝トーナメント1回戦で日本代表が2-3でベルギー代表に敗退。2点を先制後にロスタイムに力尽きて逆転負けを喫したが、大会前の低い下馬評を覆す戦いぶりに感動と称賛の声が相次いだ。ただチームは大きな変革期を迎えている。エースとして牽引してきたMF本田圭佑(32)が日本代表の引退を表明。さらに、10年南アフリカ大会から8年間主将を務めていたMF長谷部誠(34)も自身の写真共有アプリ「インスタグラム」で、「この大会を最後に日本代表にひとつの区切りをつけさせていただきたいと思います」と代表引退の意向を表明した。
日本代表は幾度も苦境をくぐりぬけていた。今大会前には日本サッカー協会がハリルホジッチ前監督を電撃解任。チームが空中分解してもおかしくない状況で一致団結できたのも、チームをまとめる長谷部の求心力が大きかった。主将の重圧は大きい。自身のプレーだけでなく、周囲を束ねるキャプテンシーが求められる。長谷部はそれを完璧すぎるほどに全うした。後継者の新主将は「長谷部と比べて…」と比較される。新体制でどの選手を主将に据えるかは非常に大きな問題だ。
90年代以降の日本代表主将はDF柱谷哲二、DF井原正巳、DF森岡隆三、MF中田英寿、DF宮本恒晴、GK川口能活、DF中澤佑二と守備を主戦場にする選手が大半を占める。入れ替わりが激しい攻撃の選手に加え、守備の選手は一度固定すると代表に定着するケースが多い。そう考えると、新主将は10年から日本代表に定着し、Aマッチ86試合と国際経験豊富のDF吉田麻也(29)が有力候補だ。強豪クラブのインテル、ガラタサライでレギュラーとして活躍しているDF長友佑都(31)は今大会も豊富な運動量で不動の左サイドバックとして奮闘。4年後の22年にカタールで開かれるW杯は35歳を迎える。年齢を考えると賛否両論あるかもしれないが、若手をまとめるリーダーシップを兼ね備えた選手だ。
名実共に日本代表の新エースと期待されるFW大迫勇也(28)も面白いかもしれない。FWの主将は日本代表で珍しいが、今大会でベスト8に進出したイングランド代表の主将は6得点と得点ランキングを独走するFWケイン(24)。新生日本代表が攻撃サッカーを標榜するなら、その象徴として大迫が主将としてチームを引っ張るのも刺激的だ。
長谷部が26歳で主将になったのを考えると、リーダーとしての自覚を促す意味で若手を後継者に据える可能性もある。今年で26歳の世代はブラジル代表のネイマール、コウチーニョ、スペイン代表・イスコなど世界の中心選手が並ぶ。日本代表も「プラチナ世代」と呼ばれ、DF昌子源、MF柴崎岳、MF大島僚太、MF宇佐美貴史、MF武藤嘉紀と逸材がズラリ。特に柴崎は今大会4試合全てで先発出場し、攻守に不可欠な存在として活躍した。決して多弁ではない。長谷部ともタイプが違う。後継者として重圧はあるかもしれないが、柴崎が主将として誰もが認める存在になった時、日本代表はさらなる進化を遂げる可能性は十分になる。
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※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]