全米オープンの幕開けは悪天候により3度のプレー中断など大荒れな1日となった。サスペンデッドで第1ラウンドをホールアウトできた選手はわずか9人。フェアウェイにはかなりの水が貯まり、ラフ、グリーン、グリーン周りも同じ状況だ。200箇所以上もある…

全米オープンの幕開けは悪天候により3度のプレー中断など大荒れな1日となった。サスペンデッドで第1ラウンドをホールアウトできた選手はわずか9人。フェアウェイにはかなりの水が貯まり、ラフ、グリーン、グリーン周りも同じ状況だ。200箇所以上もあるオークモントCCには雨水で砂が浸食され、175人のコース整備員が夜にかけて作業を行う。だが、幸いにもペンシルベニア州西部の日の入りは、午後9時近いため悪天候でも金曜日に中断が繰り返されなければ、日曜日には大会を終えられそうだ。

優勝スコアがイーブンパーとなるように設定される全米オープンだが、初日のスコアはアンドリュー・ランドリー(米)が暫定3アンダーで単独トップ、バッバ・ワトソン(米)が14ホール終了時点で2アンダー2位タイという結果になっている。トップのスコアが想定よりも伸びているのは、やはり天気の影響だろう。

雨でグリーンもかなり柔らかくなり、難しいピンポジションでも攻める選手が多くいた。練習日でグリーンで苦しんでいた選手たちも雨が降るたびにグリーンが遅くなり、微妙な下りのラインや曲がるラインのパッティング、アプローチも簡単に寄せ始めていたのだ。さらに、普段はフェアウェイを捕らえても転がってラフに入ってしまうという傾向が多いが、雨が降ったことにより、フェアウェイに止まってくれてプレーしやすくなっていた。

では一体、この様なコンディションではどのような選手が有利に立つのだろうか。ツアー13勝を挙げメジャーを勝ち取った経験もあるデビッド・デュバルは「ボールが止まりやすいコンディションでラウンドをずっと続けられる選手が有利でしょうね。ロングヒッターが有利な展開になっても驚きません」と話した。

プレー中断後も雨が降り続け、金曜日は比較的プレーしやすい。この日午後スタートの選手はほとんどプレーできていないため、明日2ラウンド近くする選手もでてくるだろうし、土曜日に2ラウンドする選手がでてくるかもしれない。このコンディションの方がスコアが出やすいとはいえ、メンタル、体力的にも厳しい戦いとなりそうだ。この大会を制するのは、技術、体力、メンタルその全てを持ち合わせた者だろう。

LIVE FROM オークモントCC 6月17日号より