今年も「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/7月2~15日/芝コート)がいよいよ開催される。「ウィンブルドン」に出場するのかどうかさえ、はっきりしていなかった、あの時から1ヶ月も経たないうちに、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は真の優勝候…

今年も「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/7月2~15日/芝コート)がいよいよ開催される。「ウィンブルドン」に出場するのかどうかさえ、はっきりしていなかった、あの時から1ヶ月も経たないうちに、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は真の優勝候補として、そこに向かおうとしてる。

前哨戦である「男子テニスATPワールドツアー500 ロンドン」では決勝でマリン・チリッチ(クロアチア)に7-5、6(4)-7、3-6で惜しくも敗れたものの、2017年に肘の負傷でシーズン後半を欠場して以来、最高の戦いぶりを見せた。

ジョコビッチは今年の「全仏オープン」準々決勝でマルコ・チェッキナート(イタリア)に敗れたときよりも、はるかに楽観的なムードで試合を終えていた。

調子が完全に戻ったのかと尋ねられて「とにかく、試合に出たからね」とジョコビッチは答えている。

ジョコビッチは、2016年の「全仏オープン」で優勝し、生涯グランドスラムを成し遂げたときには、無敵のように見えた。しかし、その年の「全米オープン」が、グランドスラムで決勝に進出した最後となっていた。

2017年の前半は苦しく、「カタール・エクソンモービル・オープン」と「男子テニスATPワールドツアー250 イーストボーン」のATP250レベルの大会でしか優勝できず、そして肘の負傷のため、「ウィンブルドン」以降ツアーを離脱した。

今年は「全豪オープン」で復帰したものの4回戦で敗退。3月にインディアンウェルズとマイアミで行われたマスターズ1000の大会では、いずれも自身の初戦で早々に敗退した。5月の「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 ローマ」ではベスト4になり、復調の兆しが見えたものの、「全仏オープン」ではノーシードのチェッキナートに敗れ、一時は世界ランキング22位にまで落ちていた。

しかしこの「ウィンブルドン」の前哨戦では、1セットも落とさずに決勝へ進出。

決勝の後、チリッチは「彼にとって最も重要だったのは、今週ずっと一定の質の闘い方を見せたことだ。グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)戦でも、ジェレミー・シャルディ(フランス)戦でもね。今日の彼のサーブは素晴らしかったよ」とジョコビッチについて語っている。

「だから、彼は間違いなく(ウィンブルドンの)優勝候補の一人になるよ。彼の試合ぶりを見て、実際に対戦して...彼は見事なテニスをしていると、僕は感じているんだ」。

だが、それほど楽観的ではない人物も一人いる。

「自分が有力な候補だなんて思えないなあ...優勝とかさ」と、過去12ヶ月の戦績を振り返り、ジョコビッチは語った。「つまり、期待しすぎないようにしなきゃならないのさ」。(C)AP(テニスデイリー編集部)※写真は「男子テニスATPワールドツアー500 ロンドン」でのジョコビッチ

(photo by John Patrick Fletcher/Action Plus via Getty Images)