今季メジャー第2戦「全米オープン」が現地時間16日、ペンシルベニア州のオークモントCCを舞台にいよいよ開幕。「世界で最も厳しいゴルフの試練」とも呼ばれる今大会をGOLF NETWORKでは、予選ラウンドから40時間完全生中継する。解説を務め…

今季メジャー第2戦「全米オープン」が現地時間16日、ペンシルベニア州のオークモントCCを舞台にいよいよ開幕。「世界で最も厳しいゴルフの試練」とも呼ばれる今大会をGOLF NETWORKでは、予選ラウンドから40時間完全生中継する。解説を務めるのは2012年の国内ツアー賞金王で、今大会に5度の出場経験を持つ藤田寛之プロ。その藤田プロが大会の注目ポイントなどを語った。

「全米オープンが世界No.1の大会」

── 藤田プロにとって全米オープンとは?
「自分にとって全米オープンが世界No.1の大会という認識があります。だれでも予選から勝ち上がって、世界の頂上に挑戦するとができる。そういった意味では世界一だし、USGAが何年も前からセッティングをしていることからも素晴らしい大会だと思っています」

── 他のメジャートーナメントとの違いは?
「いろいろなセッティングがある中で、全米オープンのセッティングは難易度が高い。グリーンが硬く、フェアウェイは狭い、そしてラフが長くなっている。自分が出た大会のなかでは難しい大会だと思います。最近の全米オープンは、ファーストカット、セカンドカット、サードカットとラフのカッティングがグラデーションのように違っていて、難しいだけではなくフェアなセッティングになっているなと感じます」

「経験したことない状況が全米オープンにはある」

── 今までのなかで一番厄介だったコースは?
「どこですかね… 厄介なとこだらけですけどね。(笑) ペブルビーチ(2010年)は良く覚えています。基本的に経験したことのないような状況が全米オープンにはあって、こういうショットは打ったことがないなという状況に直面することが多い。そういう意味ではとても難しいですね」

── 予選を通過した日本人選手が上位に進出するためのカギはどこになる?
「基本的に全員、日本を代表するすごいプレーヤーばかりなので、後は向こうの経験や調整ですね。良いコンディションであれば、上位にいけると思うが、向こうの選手と違うところでは、向こうの環境に面食らってしまうようなところがあるので、直面する壁ができるだけ少ない方が良いかなと思います。基本的にはフェアウェイキープがポイントで、良いところにボールを運ぶのがカギになると思います」

── 松山英樹プロについては?
「向こうの環境になれていますし、世界ランキングもかなり上位ですがから、優勝候補の一人という形で日本からいく選手とは全然スケールの違う話になると思います」

「毎ショットがプレッシャーと難易度との戦い」

── 全米オープンの注目ポイントは?
「世界一流のプレーヤーが一流のプレーを見せてくれる。また、日本とは違うギャラリーの反応をするので、それが選手のやり甲斐にもなるので、その反応を楽しんでほしいです。選手にとっては毎ショットがプレッシャーと難易度との戦いなので、選手がどうクリアしていくのか。ほとんどのショットがスーパーショットなので、そこを見ていただきたいですね」

「可能でしたら、コースの状況を見てどう打っていかないといけないか、例えばピンの位置によってボールをどこに置かないといけない、そのためにはフェアウェイのどこに止めないといけない。そのためにティーショットを刻むのか、ドライバーで攻めるのか。(セッティングを決める)USGAの方からはっきりとしたマネージメントが要求される。ティーを前に出すのか、100ヤード後ろにおいてレイアップさせるたり。ピンの位置によっても、どこが一番ベストな位置で、どのような攻め方をしてくるのかというのを見ていただくと、奥深く感じてもらえると思います」

── 解説で心がけることは?
「今回、解説をさせていただくんですけど、ここ数年現地のロープの中でプレーした人間として難しさや風の強さ、芝の違いなどプレーヤー目線で伝えいけたらなと。あとは、選手の心理状態を代弁できればと思います」