27日に「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/7月2〜15日/芝コート)の公式サイトからシード選手が発表され、現在世界ランキング183位のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が、第25シードにエントリーされた。ランキングがシード圏外の選手にシ…

27日に「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/7月2〜15日/芝コート)の公式サイトからシード選手が発表され、現在世界ランキング183位のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が、第25シードにエントリーされた。ランキングがシード圏外の選手にシードが与えられたのは初めて。

今季から出産・育児休暇を経てツアーに復帰したセレナは、プロテクト・ランキングなどを利用してトーナメントに出場してきたが、いずれもシードなしだった。この問題について、ケガからの復帰とは状況が違うことから、ある程度の優遇措置が必要という声が少なからずあった。先日開催された「全仏オープン」を主催するFFT(フランステニス連盟)は、「WTA(女子テニス協会)の順位を反映して32人のシード選手のリストを作成する」と表明し、この動きは産休を取ったセレナには過酷だと批判された。そのため、「ウィンブルドン」を主催するThe AELTC(オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ)は通常最新のランキングリストに従っているが、「バランスの取れた組み合わせの対戦にするために必要だと思われれば変更する場合もある」と、その動向に注目されていた。

現在36歳のセレナは、23のグランドスラムタイトルを持ち、うち7つは「ウィンブルドン」だ。セレナの親友でライバルもある世界ランク2位のカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)は「セレナは何度もグランドスラムで優勝し、世界ランキング1位を長年保持してきた。その功績を考えればシードされて然るべき」とコメント。また、セレナ自身も「シード・ルールが変更されることを願う」と語っていた。

セレナが第25シードにエントリーしたことで、「ウィンブルドン」で2度ベスト8に進出し、現在世界ランキング32位のドミニカ・チブルコバ(スロバキア)がシード外となった。チブルコバはイギリスBBCのインタビューで「正しいことだとは思えない。フェアじゃない」と答えている。

女子の主なシード選手は、第1シードにシモナ・ハレプ(ルーマニア)、第2シードはウォズニアッキが入った。昨年の覇者ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)は第3シードでエントリーされた。また、第18シードに大坂なおみ(日本/日清食品)、マリア・シャラポワ(ロシア)はセレナの1つ上の第24シードに入っている。(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真はニューヨークのイベントに出席した際のセレナ

(Photo by Charles Sykes/Invision/AP)