ラグビー日本代表は6月18日、愛知・豊田スタジアムでスコットランド代表と激突する。相手に体格差で劣るジャパンは、プレーが途切れない試合展開で相手の体力を削る方針を共有している。 絶え間なく球が回る展開で頼りになるのは、FBで先発の松島幸太…

 ラグビー日本代表は6月18日、愛知・豊田スタジアムでスコットランド代表と激突する。相手に体格差で劣るジャパンは、プレーが途切れない試合展開で相手の体力を削る方針を共有している。

 絶え間なく球が回る展開で頼りになるのは、FBで先発の松島幸太朗か。自慢の走力と腰の強さを、カウンターアタックや不利な体勢でのコンタクトで示す。守備でも貢献する。

「試合になれば、一気にギアが上がる」

 スコットランド代表は、昨秋のワールドカップイングランド大会で3勝を挙げたジャパンが唯一勝てなかった相手。9月23日のグロスター・キングスホルムスタジアムでの一戦は10-45で落とし、松島も一時退場処分を食らうなど悔しさを味わっている。それでもどうだ。

「リベンジという気持ちより、ただ勝ちたい。重要なのは、疲れた時のコミュニケーション。エリアごとに何をするかを明確にしていきたい」

 現地時間11日のカナダ代表戦(バンクーバー・BCプレイススタジアム/○26-22)でも貴重なトライを挙げたランナーは、相手のSHグレイグ・レイドロー主将らが蹴るキックと、対面のFBスチュアート・ホッグのランニングスキルを警戒。「そこらへんは抑えていきたい」と意気込んでいた。

「(蹴り合いの時)相手のWTBはボールに仕掛けてくる。そこをどう対処するか、ですね」

 膝の古傷が悪化して15日の練習途中から戦列を離れていたものの、この日の最終調整には間に合った。「こういうのは経験済み。心配はない」と話し、白星を目指す。

「膝…ですね。新しい怪我ではなく、という感じです。身体はなまっていないので、無理する必要はないかな、と。試合に合わせられる種類の怪我だったので」

 19時20分からの試合本番が地上波でも中継される。松島は「ゴールデンタイムにヘタな試合はできない」と決意を明かしていた。

「でも、そこにプレッシャーを感じるのではなく、自分たちのラグビーを理解して、チームとしていいパフォーマンスを出す」(文:向 風見也)