突然の予定変更だった。 ジョージア代表は22日の夕方から予定されていた豊田スタジアムでの練習を、前日にキャンセル。パロマ瑞穂ラグビー場で11時半から1時間の練習に変更した。ラグビー担当記者は、豊田スタジアムで日本代表の取材を終えるやいなや…

 突然の予定変更だった。
 ジョージア代表は22日の夕方から予定されていた豊田スタジアムでの練習を、前日にキャンセル。パロマ瑞穂ラグビー場で11時半から1時間の練習に変更した。ラグビー担当記者は、豊田スタジアムで日本代表の取材を終えるやいなや、ダッシュで30km離れた名古屋市内へ向かうこととなった。

 練習後、名古屋市内の宿泊先のホテルで会見を開いたミルトン・ヘイグ ヘッドコーチ(HC)は理由を明かす。
「豊田市へはバスで1時間かかる。この2日間、充実した練習ができたので(往復で)2時間、バスに閉じ込められるより、そのほうがいいと判断しました」

 彼らにとって豊田スタジアムは、来年のワールドカップでウエールズと対戦する会場でもある。会見に同席したツアー主将のLOギオルギ・ネムサゼは「更衣室からグラウンドまでの距離、ピッチの温度、湿度…。明日、細かなところをできる限り確認したい」と言った。
 来年の大会に向けたシミュレーションより、まずは明日の日本代表戦に向けて必勝態勢を敷いた。

 2011年のワールドカップ後に就任したニュージーランド人のヘイグHC。先日開催されたワールドラグビーU20チャンピオンシップでも、ジョージア代表は日本代表に終了間際に逆転勝ちしている。
「この数年、ユースを含めた強化は非常にうまくいっている。代表はスクラムとモールがとても成長している」と指揮官。ワールドラグビーのランキングで日本は11位(74.20ポイント)、ジョージアは12位(74.18ポイント)。ともにトップ10に挑む位置で、実力は拮抗している。

 ヘイグHCは「日本はこれまでの対戦でも開始早々から、速い展開をしてきた。スーパーラグビーを経て、さらに自信を深めている」と評価しつつも「最近の日本代表戦は6試合見た。十分、分析できている」と自信をのぞかせた。

 会見ではジョージアFWの強さについてたびたび質問がとんだが、ネムサゼ主将は「セットピースはもちろんだが、それ以外の部分も成長している」。
 日本代表はホームで敗れれば、ランキングの入替もある。6月のテストシリーズを勝ち越すか、負け越しとなるのか。最も実力の近い相手が今の立ち位置を教えてくれる。(文:森本優子)
■ジョージア代表 選手名鑑 (試合登録メンバー背番号入り)
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