「メルセデス・カップ」(ドイツ・シュツットガルト/6月11~17日/芝コート)16日に行われた男子シングルス準決勝で第1シードのロジャー・フェデラー(スイス)が第4シードで世界ランキング24位のニック・キリオス(オーストラリア)と対戦。6(…

「メルセデス・カップ」(ドイツ・シュツットガルト/6月11~17日/芝コート)16日に行われた男子シングルス準決勝で第1シードのロジャー・フェデラー(スイス)が第4シードで世界ランキング24位のニック・キリオス(オーストラリア)と対戦。6(2)-7、6-2、7-6(5)のフルセットでフェデラーが勝利し、決勝進出と世界ランキング1位返り咲きを決めた。試合時間は1時間51分。

前年同様クレーシーズンは休暇として欠場していたフェデラーは、今大会が約3ヵ月振りのツアー出場。第1シードとして1回戦は免除で、初戦ではミーシャ・ズベレフ(ドイツ)を、準々決勝ではギド・ペラ(アルゼンチン)を破っている。一方、準決勝の対戦相手で「テニス界の悪童」とも言われるキリオスは23歳。大物との対戦にも強く、ナダル、フェデラー、ジョコビッチという「テニス界のビッグ4」の内3人に初対戦時で勝利している(マレーには未勝利)。2017年シーズンは無冠に終わったが、ナダルやジョコビッチに再び勝利し、フェデラーとも大接戦を演じていた。

注目の準決勝は、フェデラーのサービスエース12本・ダブルフォルト2本に対して、キリオスはサービスエース23本・ダブルフォルト8本とキリオスは積極的な攻めを見せる。第1セットにフェデラーは2回のブレークチャンスを握ったものの、どちらもキリオスに凌がれタイブレークに突入。フェデラーはタイブレーク2-3から4連続ポイントを喫し、第1セットは落とした。第2セットはフェデラーが2回のブレークを果たし取り返すと、最終セットは両者ともブレークポイントを全く与えずにキープという緊張感ある展開。再びタイブレークまでもつれ込んだ。勝負のタイブレーク、フェデラーは先にミニブレークを喫するもシーソーゲームは続き5-5に。フェデラーの応援「レッツゴーロジャーレッツゴー」で会場が盛り上がる中、フェデラーがサーブ・アンド・ボレーとネットプレーを決め、最後は接戦をものにした。結局フェデラーは、この試合を通して相手に1本もブレークポイントを与えず。勝負どころでポイントを重ね、勝利を掴んだ。

フェデラーは試合後「とても幸せで、とても安心している」「私は3ヵ月プレーをしていなかった。芝コートでここまで到達するのは難しい、それでも私はそれを達成できて嬉しいよ」と語った。

さらにフェデラーは、準決勝での勝利により6月18日に発表される最新ランキングで世界1位に返り咲くこととなる。自身のTwitterアカウントで、コート上で観衆に祝福されている様子を投稿し「大切な日」とコメントしている。

芝の帝王フェデラーが「ウィンブルドン」に向けてますます調子を上げてゆくか、今後も大いに期待したい。フェデラーは決勝戦で、第7シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)と対戦する予定だ。(テニスデイリー編集部)

※写真は「メルセデス・カップ」決勝に進出し、世界1位返り咲きが決まったフェデラー

(Photo by Peter Staples/ATP World Tour via Getty Images)