来年のラグビーワールドカップで日本代表と同組に入る欧州チャンピオンのアイルランド代表は6月16日、オーストラリア遠征の第2戦として、メルボルンで同国代表と対戦し、26-21で競り勝った。第1戦を落としていたがリベンジし、ツアー成績を1勝1…

 来年のラグビーワールドカップで日本代表と同組に入る欧州チャンピオンのアイルランド代表は6月16日、オーストラリア遠征の第2戦として、メルボルンで同国代表と対戦し、26-21で競り勝った。第1戦を落としていたがリベンジし、ツアー成績を1勝1敗とした。

 先制したのはオーストラリアだった。前半1分、CTBカートリー・ビールが敵陣10メートルライン付近から突破し、ゴールへ駆け抜けた。
 しかし6分、WTBマリカ・コロインベテが危険なタックルでイエローカードとなり、数的有利となったアイルランドは直後、ラインアウトからFWのモールで前進したあと右へボールを振り、WTBアンドリュー・コンウェイがトライを決め流れを変えた。
 欧州王者はその後、SOジョニー・セクストンのブーツで得点を重ね、16-7とリードを広げる。

 だが、連勝を狙うオーストラリアは26分、モール攻撃でペナルティトライを獲得し、2点差に詰めてハーフタイムとなった。

 後半の入りが良かったのはアイルランドで、42分、48分、50分とチャンスを作りながら得点できず、16フェイズを重ねたあと左隅にフィニッシュしたWTBキース・アールズの53分のプレーもトライとは認められなかったが、ゴール前での攻撃は続き、54分、PRタイグ・ファーロングがタックラーを弾き飛ばしてインゴールに押さえ、ようやくスコアボードは動いた。

 66分にはPGで3点を加え、26-14となる。

 終盤、アイルランドはPRジャック・マグラスが故意の反則でシンビンとなり、相手PRタニエラ・トゥポウにトライを奪われるなどして5点差に詰められたが、辛くも逃げ切った。

 世界ランキング1位のニュージーランド代表は、フランス代表に連勝。16日に地元ウェリントンでおこなわれた第2戦は、26-13で制した。

 PGで先制したフランスだが、前半11分、ハイボールを取りにジャンプしたニュージーランドのSOボーデン・バレットに対し、着地する前に、FBベンジャミン・ファールが体当たりする形になって危険なプレーと見なされ、レッドカード。一発退場で残り時間を14人で戦うこととなった。

 数的有利となったニュージーランドはその1分後、敵陣22メートルライン外からPRジョー・ムーディーが突破してゴールに持ち込み逆転。19分にはWTBベン・スミスが軽快なフットワークで防御網を切り裂き、リードを広げた。エースの負傷で前半早くからSOに入ったダミアン・マッケンジーも躍動。39分と56分にはFBジョーディー・バレットがトライゲッターとなり、勝利を引き寄せた。

 敗れたフランスだが、ラストアタックで自陣からつないで1トライを奪い返し、1週間後にダニーデンでおこなわれる第3戦へつなげた。