6月23日に愛知・豊田スタジアムで日本代表と対戦する、ジョージア代表の来日予定メンバーが日本ラグビー協会から発表された。現在はパシフィック・ネーションズカップ参戦のためフィジーに遠征中で、先週末は開幕戦でトンガ代表に16-15で勝利。今週…

 6月23日に愛知・豊田スタジアムで日本代表と対戦する、ジョージア代表の来日予定メンバーが日本ラグビー協会から発表された。現在はパシフィック・ネーションズカップ参戦のためフィジーに遠征中で、先週末は開幕戦でトンガ代表に16-15で勝利。今週末にフィジー代表と対戦したあと来日する。

 かつてソビエト連邦の一部で、日本ではグルジアと呼ばれていた国のラグビー代表は、“レロス”という愛称でも知られる。「レロ」というラグビーに似た民族スポーツが古くからあり、そこから名付けられた。
 ジョージア代表は2003年にラグビーワールドカップ初出場。2019年に日本で開催される大舞台の切符も獲得しており、5大会連続出場となるワールドカップへ向け着実に力をつけている。

 ジョージア代表と日本代表は過去5回テストマッチをおこない、日本が4勝1敗と勝ち越している。しかし、現在の世界ランキング(日本11位、ジョージア12位)が示す通り、実力はほぼ互角。12年前に大阪・花園で初対戦したときは日本が25点差をつけて快勝したが、2戦目以降はいずれも競っており、2015年のワールドカップ直前にグロスター(イングランド)で対戦したときは13-10、最後に顔を合わせた2016年11月は28-22と、日本は勝ったものの苦しめられた。

 欧州のセカンドグループに属するジョージアだが、ラグビーヨーロッパ・インターナショナルチャンピオンシップ(前大会名:ヨーロピアン・ネーションズカップ)で断トツ10回の優勝を誇り、今年も全勝で制覇。2012年1月から、マオリ・オールブラックスのアシスタントコーチを務めたことがあるニュージーランド出身のミルトン・ヘイグ ヘッドコーチのもとで鍛えられ、昨年11月にはウェールズ代表のホームに乗り込んで6-13と競った。欧州強豪グループのシックスネーションズに昇格させるべきとの声は冗談ではなくなり、いつか真剣に検討されるかもしれない。

 今回、来日予定の選手は34人(FW 19、BK 15)で、そのうち20人は国外クラブに所属している。スクラムの強さは世界屈指といわれ、その核となるPRは6人すべてトップ14(フランス最高峰リーグ)で揉まれた選手たちだ。
 日本のサンウルブズに今季加入してジョージア人初のスーパーラグビープレーヤーとなったHOジャバ・ブレグバゼもスコッド入り。ブレグバゼはこれまでサンウルブズで8試合に出場し、香港でのストーマーズ戦勝利に貢献するなど、実力の高さを証明している。

 ワールドカップに出場したことがあるのは18人で、そのうちのひとり、オスプリーズ(ウェールズ)に所属する82キャップのLOギオルギ・ネムサゼがキャプテンを務める。
 バックラインには偉大なベテランが2人。9番から15番まですべてのポジションでプレーでき、近年はFBでの出場が多い万能選手のメラブ・クヴィリカシュヴィリは同国代表史上最多の111キャップを持つ(ワールドカップ4大会出場)。CTBダヴィド・カチャラヴァは3大会出場で110キャップ保持者だ。
 そして、SHのヴァシル・ロブジャニゼは2015年大会のトンガ戦に18歳340日で先発し、ワールドカップ史上最年少出場記録を更新した男である。

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ギオルギ・テトラシュヴィリ(FRA/アジャン)、カー・アセイシュヴィリ(FRA/ブリーヴ)、ズラブ・ジュワニア(FRA/スタッド・フランセ)、レヴァン・チラチャヴァ(FRA/トゥーロン)、ギオルギ・メリキゼ(FRA/スタッド・フランセ)、イラクリ・ミルツフラヴァ(FRA/オヨナ)

【HO】
シャルヴァ・マムカシュヴィリ(ロコモティブ・トビリシ)、ギオルギ・チュコイゼ(ジキ・ゴリ)、ジャバ・ブレグバゼ(JPN/サンウルブズ)

【LO】
ギオルギ・ネムサゼ(WAL/オスプリーズ)、シャルヴァ・スティアシュヴィリ(FRA/アングレーム)、コテ・ミカウタゼ(FRA/モンペリエ)、ノダル・チェイシュヴィリ(FRA/シャンベリ)

【FL/NO8】
グラム・シェンゲリア(ジキ・ゴリ)、ギオルギ・ツツキリゼ(FRA/オーリヤック)、ミヘイル・ガチェチラゼ(RUS/エニセイ・クラスノヤルスク)、ヴィト・コレリシュヴィリ(FRA/クレルモン)、オタル・ギオルガゼ(FRA/クレルモン)、サバ・シュビティゼ(バトゥミ)

【SH】
ヴァシル・ロブジャニゼ(FRA/ブリーヴ)、ヴァジャ・フツィシュヴィリ(ハレビ・ルスタヴィ)、ギオルギ・ベガゼ(ロコモティブ・トビリシ)

【SO】
ラシャ・フマラゼ(バトゥミ)、レヴァズ・ジンチュヴェラシュヴィリ(アルマジ・マルネウリ)

【CTB】
ダヴィド・カチャラヴァ(RUS/エニセイ・クラスノヤルスク)、タマズ・ムチェドリゼ(FRA/アジャン)、ギオルギ・クヴェセラゼ(アルマジ・マルネウリ)、メラブ・シャリカゼ(FRA/オーリヤック)、ラシャ・マラグラゼ(RUS/クラスヌイ・ヤール)

【WTB/FB】
アンゾル・シチナヴァ(アカデミア・トビリシ)、サンドロ・トドゥア(レロ・サラセンズ・トビリシ)、ソソ・マティアシュヴィリ(アカデミア・トビリシ)、メラブ・クヴィリカシュヴィリ(レロ・サラセンズ・トビリシ)、ベカ・ツィクラウリ(ロコモティブ・トビリシ)