クレーシーズンの盛り上がりも最高潮に達する「全仏オープン」(フランス・パリ/5月27日~6月10日/クレーコート)は6月10日に、世界ランキング1位のラファエル・ナダル(スペイン)の優勝で幕を閉じた。「クレーキング」ことナダルは「全仏オープ…

クレーシーズンの盛り上がりも最高潮に達する「全仏オープン」(フランス・パリ/5月27日~6月10日/クレーコート)は6月10日に、世界ランキング1位のラファエル・ナダル(スペイン)の優勝で幕を閉じた。

「クレーキング」ことナダルは「全仏オープン」のほか、3つのマスターズが行われた今年のクレーシーズンには、グランドスラム優勝、2つのマスターズのタイトル獲得、もう1つのマスターズでも準々決勝進出とほぼ独壇場だった。

全仏に焦点を当てても、ナダルの決勝戦は、6-4、6-3、6-2のストレートで、「次のクレーキング」と目されるドミニク・ティーム(オーストリア)に貫禄の勝利だった一方で、芝シーズンに入れば、ランキング王者の前に立ちはだかる強敵も現れそうだ。

もちろん、ロジャー・フェデラー(スイス)がその筆頭候補で、クレーシーズンの大会への出場を回避していたが、現在開催中の芝コートの大会となる「メルセデス・カップ」(ドイツ・シュツットガルト/6月11日~6月17日/芝コート)での復帰をかねてから公表していた。

今大会フェデラーは第1シードでの出場で、2回戦の相手はミーシャ・ズベレフ(ドイツ)に決まっている。その後は、準々決勝でデニス・シャポバロフ(カナダ)、準決勝でニック・キリオス(オーストラリア)、決勝戦ではルカ・プイユ(フランス)と対戦する可能性がある。

またフェデラーは2017年もクレーシーズンを欠場し、芝シーズンでは「メルセデス・カップ」で復帰。トミー・ハース(ドイツ)との初戦で、6-2、6(8)-7、4-6で敗れはしたものの、「男子テニスATPワールドツアー500 ハレ」と「ウィンブルドン」では見事に優勝。

現在、そのフェデラーは、世界ランキング1位のナダルに対して、わずか100ポイント差の2位。ナダルが少しでも後れを取ってしまえば、簡単に逆転してしまいそうだ。「男子テニスATPワールドツアー500 ハレ」への出場もフェデラーは予定しており、昨年同様の結果を残せばランキングでも優位に立てる可能性を持っている。

一方のナダルは、昨年の「ウィンブルドン」では、4回戦でジル・ミュラー(ルクセンブルク)に、3-6、4-6、6-3、6-4、13-15の5セットを戦いきる、5時間弱にも及ぶ激闘の末に敗退しており、昨年の実績からすればフェデラーのランキング1位奪還もあり得そうだ。(テニスデイリー編集部)

※写真は2017年の「ウィンブルドン」でのフェデラー

(Photo by Julian Finney/Getty Images)