「全仏オープン」最終日。決勝戦でラファエル・ナダル(スペイン)がドミニク・ティーム(オーストリア)を破り11回目となる全仏の優勝トロフィーを掲げた。今回の「全仏オープン」でナダルは、2018年よりコーチを務め、自身も全仏覇者であるカルロス・…

「全仏オープン」最終日。決勝戦でラファエル・ナダル(スペイン)がドミニク・ティーム(オーストリア)を破り11回目となる全仏の優勝トロフィーを掲げた。

今回の「全仏オープン」でナダルは、2018年よりコーチを務め、自身も全仏覇者であるカルロス・モヤ氏の指導を受けている。しかし昨シーズンまでは、叔父であるトニー・ナダル氏がコーチを務めていた。4歳の頃からナダルを指導し、「全仏オープン」10回制覇を含む数多くの戦いを共にしてきたパートナーだ。

トニー氏は「(コーチをしていた頃と)私は同じ席にいた」と、ナダルがティームを6-4、6-3、6-2のストレートで破ったのを見た後に話した。また「ラファエルを指導していた頃はコーチとして見えていたが、今回の私はむしろ叔父だった」とも語った。

ナダルは今、モヤ氏の指導を受けているが、それでもトニー氏は決勝前に戦術的なアドバイスを送ることができた。「ナダルには、とても高いボールを打ち、コートの中に入るようにする必要がある。ベースラインの後ろにいると、ティームはそれをうまく利用することができるからね」とアドバイスした。このアドバイスからはコーチを離れてもナダルを気に掛ける気持ちが伝わってくる。

ナダルは試合後に「チームのみんな、家族、友人、みんな本当にありがとう。みんなが私を支えて力を貸してくれました。私の人生を振り返って、こういう人たちがいるから今の自分がいるんだと痛感しています。もちろん、厳しい時も共有しましたが、今日こうやって一緒に祝うことができて嬉しいです」と感謝を述べた。

ナダルの「全仏オープン」11回の制覇はすでに前人未到の記録ではあるが、更に記録を伸ばすことも大いに期待される。また来年の「全仏オープン」も楽しみだ。(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真は「全仏オープン」V11を果たしたナダル

(AP Photo/Thibault Camus)